懲りずに交換したのは武川PB16キャブレター

カブ90キャブの話は無かった事に

生産待ちで2ヵ月待ったカブ50用の武川PB16キャブレター。

調べるとカブ70キャブと同等品らしい。

インマニ、ガスケット、スロットルケーブル付きのセットです。

リトルカブのキャブレター交換①(準備編)

前回アレだけ苦労して交換したカブ90用のPB16は、どうしても直らない燃料漏れが我慢出来ず地中深くに封印。

いやだって安くお手軽にするつもりで安パイとったハズなのに、実際は色々あって余計に手間と資金を浪費する事になったんだもん (;´・ω・)

アレはカブ先輩にでも売りつけようと思います。


話は戻って

しかしこのTAKEGAWAキャブレター、”スーパーカブ用”と謡っているのにも関わらず燃料コックにはリザーブ切り替えの無いタイプが付いているのは如何なものか?

でも取付けの際は純正燃料コックを流用出来るので問題ありません。

逆に言えば何らかの理由によって燃料コックが無いor使えない場合には、予備パーツを購入する必要があります。


ベンチュリー径は16mm相当。

性能はカブ90用PB16で検証済みなので50ccのままチューンするには丁度良いサイズではないかと。

当然キャブ側のポート径もPB13より大径化されています。

正直インマニの精度は「(;´・ω・)え?」ってトコもありますが実際の使用には問題無いと思います。


エンジンのからの熱伝導を防ぐインシュレーターは無く、代わりに厚めのガスケットが付属。

まぁ純正にも付いてないし50ccなら発熱も大した事なさそうなので大丈夫でしょ、と都合良く片付けてしまう正常性バイアスの恐ろしさを再認識。

キャブ本体に付いているジェットとは別にメインジェット90とスロージェット38が付属しています。


取説は図解で詳しく、組付け後の調整方法まで記載されていて親切設計。


早速バラしてジェット変更

あぁ、新品のフロートってこんなに真っ白なのね。

まだ世の穢れに染まっていないフロートの純白さを見ていると、何故か己の胸の奥がチクチクしてしまうのは心筋梗塞の予兆ですか?

中古のカブ90用PB16はこのフロート部のピンが閉鎖不良で燃料がオーバーフローしてたんですよね。


キャブ本体にはMJ75とSJ35が付いていますがコレってPB13と同サイズですか?

まずコレを付属のMJ90とSJ38に交換する必要があります。

ナゼに最初から付けていないのかは不明。
でも手持ちジェットの種類が増えるのでまぁイイか。


スロットルバルブに付いているニードルジェットはクリップでの燃調変更が出来ない固定タイプ。

購入時に確認していた事ですがナゼ出来ない仕様なのか?


ニードルはスプリングで下方に押さえつける構造。

ひょっとしてワッシャーとか挟めば濃くする方には調整可能ですか?


ジェットの交換が終わったらガスケットを挟んでインテークマニホールドを固定。

ネジがステンレス製なのは嬉しいですが、何故かアレン(6角)仕様のキャップボルトなので使う工具が増えます (;´・ω・)


(。´・ω・)ん?

ボルトがナットプレートの厚さに僅かに足りてない。

本田宗〇郎氏がご存命なら鉄拳制裁事案ですよコレ。

ボルトサイズは6×22mmなので25mmくらいがジャストじゃね?


試しに25mmボルトを入れたら反対側のエアスクリューのガードに当たってしまう事が判明。

ボルトを1~2mmに削るかガードを削るか加工が必要になるようです。

なので今回は大人しく純正の22mmボルトを使用しますよ。


標準で付いている燃料コックは使用しないので外しておきます。


アイドルストップスクリューの形状も同じなので、アイドリング調整に超便利なアジャスターも流用可能なハズ。


いや、エアスクリュー部の突き出しがムダに長くて干渉しちゃいます。

丁度スロットルバルブを開け始めるトコで干渉するのがまた嫌らしい。

アイドルアジャスターでお手軽調整


対策としてエアスクリューのカバー?部分をチョイと削りました。

単なるスクリューのガードだと思うので作動に影響はありません。


コレでアイドリング調整は自由自在です。

リトルカブは基本通勤用なので積雪のある日を除いて1年中乗ります。
古いキャブ車だと必須ですよね、アイドルアジャスター。


交換作業は始まっていますよ

キャブの交換作業自体は前回紹介しているので今回はパス。

リトルカブのキャブレター交換②(交換出来なかった編)

とりあえず外した純正PB13と武川PB16を並べてみた。

チョークケーブルのステーも同形状です。

燃料コックを流用すれば基本的にそのままポン付け可能なのが嬉しい。

最初からコレ買っていれば良かったなぁ、とか思ってしまうのは仕方のない事ですが、正解に辿り着くには回り道や無駄も不可避なのです。


エンジンヘッドはノーマルなのでエンジンポート側の径は同じ。

純正はO-リング、武川PB16はガスケットでシールする構造。

熱伝導を少しでも下げる為ですか?

武川インマニは穴の精度が悪くて正確な〇形状じゃないですが、実際の使用には問題無いと思います。


武川のキャブレターセットにはスロットルケーブルが付属しています。

スロットルバルブの作動量が50cc純正のPB13より多くなっているので、ソレに合わせてインナーケーブルの長さが違っているのが重要なポイント。

ケーブル長ではなく「アウターに対してインナーが長い」事が重要です。

リトルカブに使用するにはケーブルの全長が少し長いんですが、余計な分をハンドルカバー内で撓ませれば問題無し。


ちなみに専用ケーブルが無くても純正のアウターを12mmくらいカットすれば流用可能。

アウターを短くすれば相対的にインナーが長くなるワケです。

リトルカブのキャブレター交換③(リトライ編)


スロットルケーブルのグリップ側は水等の侵入によるサビを防止する為にグリスを塗り込みます。

ココは自転車整備でよく使うシマノのデュラグリスを使用しました。


さーて、コレでスロットルケーブルは終わり~ ( ´∀` )

って思ったらハンドルバーに錆が発生しているのを発見したのでグリスアップ。


前回の失敗を踏まえ、事前に仮組してスロットルバルブの作動を確認。

正常に開閉しています。
スロットルバルブが全閉するのが重要ですよ。

でもやはりスロットルバルブのストローク量が増えているので、それに伴ってスロットルグリップの操作量も増えちゃうのは変わりませんね。


スロットルバルブの作動量が増える=スロットルグリップの操作量も増える、という当たりまえ体操レベルの話は前回の失敗で学習済み。

なので今回はPOSHのハイスロを導入しました。
10%程度のハイスロ化です。

武川キャブの取説には何故か「カブにハイスロは使用不可」となっていましたが、理由が全然分からん (;´・ω・)

自己責任での導入です。


ハイスロはスロットルケーブルを巻き取る部分の径が太くなっていて、同じ作動量でも多く巻取る事が可能になっている超絶単純な構造。

「カブにハイスロなんて不要」と言われそうですが、多くなってしまった作動量をノーマル程度に戻すのが目的なのでイイよね?


グリップを外すのはある意味難関。

今回は⊖ドライバーでグリグリしたあと隙間からパーツクリーナーをブチ込みました。


上手くスポーンと抜けましたよ。

エアーツールが無い時に有効な方法です。


POSHのハイスロだとグリップが少し緩かったのでクリア系の接着剤で固定しておきます。


いよいよPB16を取付け。

キャブの交換はもう何十回も行った気がする (;´・ω・)


めっちゃピカピカしてるわ~。

カブにはちょっとお下品?


燃料コックは純正のモノをそのまま流用します。

この事実を知っていれば最初から武川キャブを買っていたのに、と全く同じ思考に陥り本日2度目のタメ息で幸せを逃がす (* ̄- ̄)


エアークリーナーボックス、チョークケーブル、燃料コックを取り付けました。


ホーンのステー、スロットルバルブも付けて完成です。


エンジン始動!

さーて、始動しますかね?

キックをガチョン、ガチョン、
ブルブルブオォォ━━━━ン⤴!!

回り過ぎ~! (;゚Д゚)


暴走の原因

スロットルバルブの開閉は最初に確認したハズですが、後からハイスロを入れた事によってケーブルの巻き取り量が変わりスロットルバルブが全閉になっていませんでした。

スロットルを触らなくてもスロットルバルブが少し開いた状態だったんですね。

コレはスロットルケーブルのアウター側を短くする事で解決。


ちなみにスロットル操作でスロットルバルブが完全に閉鎖するのは音でも確認可能。

最初からコレやっとけって話です。


近所を試走

無事アイドリングしたらエアスクリューを調整。

0.5回転しか開かないな (;´・ω・)

スロージェット上げる?

試走でもまだ本調子じゃない気がする。


一度外してジェットを変えてみます。

いつの間にか増えてるジェット共。


MJ90→92

SJ38→40

に上げてもう一度試走して見ます。


アイドルから発進時のもたつきは悪くなりました。

フルスロットルはイイ感じです。


再度外してSJを38に戻しました。

(-ω-;)ウーン、どうもしっくりこない (;´・ω・)

また時間がある時に煮詰めよう。


キャブレターをPB16に変更するのは50ccのままカスタムとしては良い感じだと思います。

特に違いを感じるのは段差を前にしたゼロ発進。

この状態から家の勝手口に入るんですが、純正のPB13ではスロットルを開けて回転が上がり3秒くらいかかって越えます。

でもPB16ではスロットルを開けた瞬間にグンっと登れます。

アイドル付近の低回転から確実にトルクアップするのは予想以上でした。

河川敷で試したトップスピードも4km/hくらい伸びましたが、所詮原付なんでソコはあまり気にしていません。

総合評価では中低速トルクが上がって発進時や加速時が楽になったし、随分と乗りやすくなって満足いくカスタムでした。


でもスロットル開度が50%くらいで出力全開な感じになり、それ以上開けてもあまり変化がありません。

体感イメージをグラフにするとこんな感じ↑ですか?

ノーマルPB13はスロットル開度に応じた素直な出力カーブでしたが、PB16は50%くらいでパワーが出切ってしまい、それ以上開けても出力が上がる感じがありません。

中低速時にパワーが上がった気がしたのはこの特性の為ですかね?

1/3くらいのスロットル開度でも40km/hを超えてしまうのでこの状態ならハイスロは不要でした。

でも下が敏感というより上が詰まっている感じなので今後はやはりカムですか?( ̄ー ̄)ニヤリ

あと燃調をもう少し追い込む必要がありますね。

キャブレターの簡単ジェット交換法

2 Comments

  1. アハハハ
    順調にぬまってますなぁ
    頑張って追い込んで下さい。熊は、田植えで追い込まれます(笑)

    • ごりらっくまさん、コメントあざっス
      今後は更に追い込んだ記事を披露しましょう( ̄ー ̄)ニヤリ

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