「呪いのようだ」と諦めたタペット音が消せるのか?
先日75ccボアアップエンジンに戻したリトルカブですが、実はこのエンジン、ボアアップの定番メニュー「ハイカム」を導入した際に発生する、そりゃまー盛大に鳴り響くタペット音が問題でした。
余りに煩いモンで何度かノーマルカムに戻したりしていましたが、やはりハイカムの伸びのあるパワー感は捨て難い。
特に90ccエンジンからの乗せ換えなので、排気量減による非力さをカバーする為には必須アイテムなんですよね。
タペット音の発生以外は凄く良いパーツなんですよね、キタコのハイカム。
ノーマルカムでは高回転が回らないので大きな道路ではキツいし、やはり外したくないパーツです。
最後の対策になると思います
何気なくネットを見ていたら砂井さんと同じ「カブのタペット音」に悩んでいる人が結構居る事が判明。
しかもそれに対する(砂井さん的に)新しい対策が記事にされていました。
これマジか!? (;´・ω・)
コイツは試してみないと!!
ってなワケで早速作業してみましょう。
カム交換ではカムカバー部分だけの分解でヨカッタですが、今回はロッカーアームを分解する必要があるのでヘッドまで外す必要があります。
ヘッドカバーをぱっくり。
カムギアも外して~
ヘッドをズルズルと引き出します。
このくらいの位置なら作業出来るかな?
ここまで抜いたならヘッドを外した方が作業し易かったんですが、何故かこの位置に拘って作業続行。
今回はロッカーアームシャフトを引き抜く必要があるんですが、ヘッドを固定しているスタッドボルトがジャマなのでヘッドを一度外すワケですね。
こうロッカーアームシャフトを半分くらいスルスル~っと引き抜きます。
すると今回のキモとなるロッカーアームさんが外れます。
今回の重要アイテム、内径10mm×厚さ0.1mmのシムです。
消えないタペット音の正体はスラスト方向のガタ?
このシムをロッカーアームの端に入れます。
ネット情報ではこの「ロッカーアームのスラスト方向のガタ」が「消えないタペット音の原因」だと言うのです。
正直ホントかなー?とは思いましたが、他に解決策も無いし「直ったらラッキー!( ´∀` )」程度の気持ちで作業中。
なんやかんやで予想以上に手こずったので結局ヘッドを外しました。
最初から外しとけ、つー話ですわ。
シムは上の吸気側の両サイドに1枚ずつ計2枚、下の排気側には片側に1枚入れてガタの無い状態になりました。
熱膨張に関してですが、スチール製のロッカーアームよりアルミ製のヘッド本体の方が膨張率が高いので、エンジンが熱くなるとガタは増える方向になります。
なのでこの冷間時にガタが無くなるよう調整しても大丈夫じゃね?と思われ。
ダメでした!( ´∀` )
じゃー後はタペット調整で作業完了ですね?とか思って組み上げていたら不具合発見。
ロッカーアームの動きが激シブで動きません (;´・ω・)
いや、指で強く動かしたらズルズルと動きはしますが、ダメでしょコレ。
アームがスムーズに動く事は確認したんですけどね~。
ロッカーアームの動きが悪くなる原因
細かく確認しながら分解していると原因を発見。
ヒートシンクとカムギアカバーを取り付けるこのボルトは、ヘッドを左右から挟む位置関係。
コレをを締めるとヘッドが左右から僅かに圧縮されるため、ロッカーアームにスラスト方向の遊びが少なくなる事が判明しました。
つまり追加したシムが多過ぎたワケです。
なのでもう一度ヘッドを分解し、上側に2枚入れたシムを1枚抜きました。
上の吸気側に1枚、下の排気側にも片側に1枚です。
この仕様で吸排気のロッカーアームは両方スムーズに動く事を確認。
予想以上に余計な作業が増えていきます。
あとはフツーにタペット調整をすれば作業終了。
タペット調整の方法は過去記事↓を参照してください。
シム追加の効果は?
肝心のタペット音ですが、結果としてタペット音は消えませんでした。
しかし音量は「3割減」って感じです。
以前の動画と聴き比べるとあまり変化ないように聞こえますね?
でも以前ならすれ違う人が振り返るレベルで盛大に鳴り響いていたタペット音が、走行中ならそんなに気にならない程度に音は確実に小さくなっています。
アイドル時やエンジン音でかき消される高回転時なは、全く気にならない程度の音量に減っています。
やるまえからスラスト方向のガタはタペット音に直接関係無さそうだけどなー?(;´・ω・)って思ってたんですが、意外に効果ありですね。
キタコのハイカムで発生するタペット音に悩んでいる人にはおススメです。
音は劇的に小さくなるワケではありませんが、確実に小さくなりますよ。
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