ハイカム入れたら盛大にタペット音が鳴るんですケド?

75ccボアアップキットの真の実力を見る

某凄腕メカニックの整備ミスにより一度はピストンの焼き付きに見舞われながらも、なんとか無事に修理を終え今は軽快に走るリトルカブ75ccボアアップ車。

順調に走行距離を重ね慣らし運転も終わりエンジンオイルも交換しました。

お次はボアアップ後の定番メニュー、ハイカムを入れてみます。

キタコのSPLハイカムです。

ハイカムとは吸排気バルブの開閉量やタイミングを変更する、4stエンジンチューンでは定番のカスタムパーツ。

ノーマルは環境や燃費重視のセッティングですが、ソイツを出力重視に変更するワケですね。

キタコ製は定番商品らしいですがノーマルヘッド用としては過激な特性だとか。

50ccのままハイカム入れても高回転は回るけど中低速トルクが減って乗りにくくなるらしい。

でも75ccにボアアップした場合は別。

全域でトルクアップ&高回転まで回るそうです。

ホントはもう少し中回転寄りだとイメージ通りなんですが、他に選択出来るハイカムが中華製以外無かったのでコレを選択した次第。


さっそく交換しよう!( ´∀` )

キタコのハイカムをマジマジ見てみる。

・・・(* ̄- ̄)・・・

ノーマルカムも見た事ないので良いも悪いもさっぱり分かりません。


まぁヘッドなんてチャチャっと分解です。

以前ニャンコ大先生のトコで腰上分解したので技量がレベルアップしているのです。

スライム級からドラキー級くらいには上がっているハズ。


リトルカブA-C50のカムチェーンはオートテンショナータイプ。

14mmソケットレンチでオートテンショナー本体を抜きましたが、ホントは黄〇のボルトを抜くだけで大丈夫です。

本来油圧を抜くこのボルトは結構固くてスパナじゃ怖いし、ソケットやメガネは入らなかったので今回はテンショナーごといってます。

ナメたらイヤンだし。


コレも緩めてオイルを抜くだけでテンションは緩むんですが、テンショナーの状態も見たかったので外して抜きました。

先端のゴム部も問題ありませんね。


カムギアを外す為に8mmのボルトを緩めます。

ボルトを緩める方向はエンジンの正回転方向と同じなのでミッションを1速に入れれば緩められますよ。


外れました。

この時カムチェーンが奥に行かないよう工夫している人が多かったですが、放置しても大丈夫そうでした。


カブ90とか太いカムシャフトならそのまま抜けますが、細シャフトの50ccではタペットアジャストスクリューを緩めないと抜けません。

完全にスッカスカのユッルユルにします。


抜けました。

カム本体を左右に回しながら小さいベアリング側からつんつん押すとすっぽり抜けます。


ノーマルカムと比較してみます。

パっと見では角度の違いは分かりませんが、ハイカムの方は高さがあり形も違います。


カムの形と回転方向から排気側は一気に開いてゆっくり閉まり


逆に吸気側はゆっくり開いて一気に閉まるのが読み取れます。


新しいカムは組み込む前にエンジンオイルをぬりぬりします。


ブラブラ状態のロッカーアームを避けながら入れます。

カムが高いのでノーマルより結構引っかかりますね。


ずっぽり入りました。

このまま一度カムギアを付けちゃったんですが、ノックピンを忘れていた事に組み上げてから気が付きました。


ノーマルカムからノックピンを引き抜きます。

ラジオペンチで優しくつまんで抜きました。


ノックピンをハイカムに差し込んでからカムギアを付けます。

この時カムギアが付かない場合はテンショナーが緩んでいません。

例のボルトからオイルを抜きましょう。


フライホイールのTマークを合わせ、カムギアの〇と切り欠きも合わせます。

カムギアの〇マークは目線を水平にして合わせましょう。

カムギアのネジ穴とカムがズレていたら、ラジオペンチ等を差し込んでノックピンを回せばカムごと回して合わせます。


最後にタペット調整して完了。

カブのノーマルヘッドはエンジンが温まるとバルブクリアランスが増えるので、ココはホンダ指定の0.05mmで調整する事にします。


ハイカムで出力特性が高回転寄りになりますが、ボアアップによって中低速トルクは太くなっています

なのでフロントスプロケットを1T大きい15Tにしてみます。

1~2速での加速がマイルドになって扱い易く、最高速も伸びるハズ。


スプロケット交換は簡単でした。

ロードバイクの方が数倍メンドイね。

サクっと交換してチェーンテンションを張り直したら完了です。


肝心の乗り味は?

(写真は無いのです)

ブオォォォーーーン!!

うおおぉぉぉ!! (;゚Д゚)
10,000回転以上も回るよーん!

でも排気系がノーマルなので6,000~9,000回転くらいが実用域ですね。

あとハイギア化していても中低速トルクがあるので低回転時の加速も犠牲になってません。

50ccでは4速だと失速していた上り坂も、75ccでは加速しながら上れるようになりました。

短期的に見るデメリットは無い感じですか?


でもタペット音が盛大に鳴ります

ハイカムの効果自体は満足していますが、何か思ったよりカチカチとタペット音がします。

それはもう盛大に鳴り響いてます (;´・ω・)

この後バルブクリアランスを0.03mmに狭めたり、0.08mmに広げたりしても解決せず。

やはり広げた方が煩い感じですね。

エンジンが冷えている始動直後は鳴らず、数分アイドルで回して温まってくると音が鳴り出します。

・・・(* ̄- ̄)・・・

ヘッドが熱膨張で広がって音が鳴るにしてはそんなに熱くなってない。

ゴ「温まってオイルの粘度が下がると鳴るんじゃね?」

とバイク趣味のゴリPさんが一言。


実はハイカムを入れる際「10,000回転以上回るらしいから」とチョーシぶっこいてオイルはULTRA G3を入れていました。

オーバースペックなのは自覚しています。


でもオイルの粘性を示す数値では
G3 10W-30
G2 10W-40
とG2の方が高温時の粘度が高い。

粘度が高いと回転抵抗になるでしょうがエンジンには優しいのでは?

コレがタペット音対策になればイイね。


早速入れ替え。

G3での走行距離は約20km程度ともったいないお化け👻も月までブッ飛ぶ勢いです。


さてお試し始動です

多少音が小さくなった気がする?

いや、全然まったく変化はありません

タペット音対策としては粘度の違いによる効果はほとんど無いと思います。

寧ろ粘度が高いせいかG2では高回転が苦しそうになりました。

今回は単にG3オイルをムダにしただけでした (;´・ω・)

ハイカムの高回転の伸びは気持ちい良いですがタペット音はかなり不快に感じます。

なのでカムはノーマルに戻しました (;´Д`)

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