汎用インナーサイレンサーをワンタッチに出来ない?
先日ヨシムラのチタンサイクロンに換装したXJR1300です。
体感できる軽量化と心地良いサウンドに満足していまいす。
当然メリットだけではありません
空冷の古いバイクなので出かかる前には多少の暖気運転をしたいんですが、問題になるのはその音量。
早朝5時の住宅街にはちょっとフリーダムかつバイオレンスな重低音が鳴り響くワケですよ (;´・ω・)
ココはど田舎なのでまだアレですが、都会なら〇人事件に発展して夕方のお茶の間ニュースを飾る系の事案になる事確定です。
暖気運転不要論も存じ上げてはおりますが、やはりアイドル回転に落ちる程度までの暖気運転はしたい。
アイドリング(950rpmくらい)なら問題ないと思うチタンサイクロンの音量なんですが、このXJR1300はFI(Fuel Injection)車なので始動直後はアイドル回転数が上がります。
FIの冷間始動後はおよそ1,900回転程度に上がるんですが、その状態だと心配になる音量なんですよ。
凄まじい重低音がね (;´・ω・)
なので未明の住宅街でも神経をすり減らさなくて済むよう、暖気運転中だけ消音出来るステキな方法はないか?と思案しました。
無いなら作ればイイじゃない
例によってマリーアン〇ワネット語録に従って試行します。
チタンサイクロンのマフラーエンドの内径は約54.2mm。
ココに何か突っ込めがイイんじゃね?
簡単に消音するアイテムとしてインナーサイレンサーやバッフルがあります。
インナーサイレンサーはネジで固定する構造で、車検のあるバイクでは更に溶接する必要があるので一時的な使用には向いてません。
インナーサイレンサーをワンタッチで付け外し出来る加工は出来ないか?
暖気運転安心サイレンサーの自作
ココは汎用のインナーサイレンサーを使うのが一番簡単そうに思えたので挑戦してみます。
今回はデイトナのインナーサイレンサー51mmを選択しました。
安かったのとサイズが細かく設定されていたのが選択理由です。
インナーサイレンサーはマフラーエンドを絞るだけ、という最も単純な構造。
こんな単純な構造で消音出来るんですか?
パンチングパイプとかグラスウールとか要らない?
欲を言えばこのインナーパイプに穴開け加工したパイプを追加したい。
材質は鉄。
必要なら溶接出来るようにアルミ製は避けました。
マフラーエンドが54.2mmなのにインナーサイレンサーが51mmなので当然スッカスカ。
コレはインナーサイレンサーの外周部分に加工を施す予定なので、敢えて外径の小さいモノを選択しています。
砂井さん大好きエポキシ樹脂接着剤は色々使える万能選手。
未経験の人に2液混合タイプは敷居が高そうに感じるかもしれませんが、慣れれば簡単なのでおススメです。
砂井さんは長きに渡るラジコン製作で慣れているのですよ。
硬化時間には5分から1時間まで色々ありますが、作業のし易さと硬化後の強度から30分硬化タイプが万能だと思います。
エポキシ樹脂接着剤をインナーサイレンサーの外周、特に後端部分に行くほど厚く塗ります。
1時間くらい放置して硬化したらムダなバリの部分をニッパーで切り取ります。
えいえい (`・ω・´)
ぱきっ!
・・・(* ̄- ̄)・・・
なんかキレイに剝がれたね (;´・ω・)
そー言えば脱脂もロクにしてなかったな。
基本がなっとりません。
表面を荒く削り脱脂もしっかり行いました。
もう一回エポキシ樹脂接着剤の刑に処します。
ヒートガン等で温めると粘度が下がって成形しやすい。
あとエポキシ樹脂接着剤は化学反応なので一回温めると硬化が早くなります。
今度は大丈夫ですね?
ニッパーでざっくり成形して~
一番ぶっ太いドリルの刃に養生テープを巻いて径を太くしました。
インナーサイレンサーをぶっ挿します。
このなんちゃって簡易旋盤でエポキシ樹脂接着剤を成形していきます。
手持ちで一番荒い棒ヤスリでガリガリ~
ガタガタは少なくなりましたが、偏心してるな~ (;´・ω・)
正確な円形に削るのは至難の業ですね。
猫先生に買わせるか。
外側部分の成形が終わったら、内部パイプの円周に沿うようにブッ叩いたステーをボルトで固定しました。
完成!・・・なのか?
試作品ですが一応完成しました。
「暖気運転安心君MkⅠ」と命名しよう。
もう完璧な出来栄えですね ( ´∀` )
取っ手として取付けた2mm厚のステーはL字型のモノを使用し、角度が浅くなるよう加工しています。
ステーに直接排気がかからない&押し込む時に力を入れやすい角度です。
装着時の姿は何かシュール (;´・ω・)
さて、内径を小さくしただけの構造なデイトナ製インナーサイレンサーですが、その消音効果は果たして?
テストの前に温度計測
さて、消音テストに移る前に、ココでマフラーの温度を測っておきます。
エポキシ樹脂接着剤の耐熱温度を超えてるとマズいもんで (;´・ω・)
始動直後の排気ガスは100℃前後でした。
本来の排ガス温度はもう少し高いハズですが、冷えているエキパイを通る際に温度を奪われていると思われ。
走行後
軽い短距離ツーリングから帰ってきた直後。
エンジンの油温は80℃くらいです。
走行後の排ガス温度は140℃前後と多少の上昇が見られます。
コレはエキパイが十分な温度に上がったため、内部を通る排気ガスの温度の低下率が下がったからだと推測。
これならエポキシ樹脂接着剤の耐熱温度である200℃は超えない感じですね。
ちなみに
サイレンサー部分の表面温度って40℃程度までしか上昇しないんですね。
軽く触れられる程度です。
消音効果の検証
まずはノーマル状態から音量測定。
ずぼぼぼぼぼぼぼぼぼ
約87~89㏈の間で推移しています。
暖気運転安心君MkⅠを取り付けました。
ずぼぼぼぼぼぼぼぼぼ
ざざざざざざざざざざざざざざざ
・・・(* ̄- ̄)・・・
何か音量上がってね?(;´・ω・)
「ずぼぼぼ」の重低音は全く変わらず「ざざざ」ってノイズ追加されてますけど?
動画で見直しても、何も付けない方が静かですね (;´・ω・)
何コレ?(;´・ω・)
ステーにガタがあって共振している、ってワケでもありません。
インナーサイレンサーの周囲からの排気が漏れてる音?
(-ω-;)ウーン、コイツは清々しいくらい間違いなく完全に失敗作ですな。
グラスウールを詰めたパンチングパイプを溶接するとか、もう少し改良してみますよ。
気が向いたらね (;´・ω・)
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