XJR1300にヨシムラのチタンサイクロンを奢る①(取外し&EXUPキャンセル編)

まさかフルエキに交換できる日が来るとは

先日某大手オークションサイトからお手頃価格で見つけたのは中古のヨシムラ製フルエキ、チタンサイクロンです。

価格を考えればマフラーは精々「スリップオンタイプしか無理だろう」、と思っていたので幸運でした。

マフラー交換程度なら簡単に出来るだろうと思いましたが、YAMAHAの排気デバイスであるEXUP(Exhaust Ultimate Power Valve_エグザップ)付きのバイクは少し面倒、と聞いたのでユーザー車検が終わったタイミングでゆっくり交換しました。

XJR1300で人生初のユーザー車検に挑戦したら予想以上に簡単だった


作業開始の前にEXUPを確認

YAMAHA独自の排気デバイスEXUPですが、サイレンサーと中間パイプの間にあるコレが排気バルブになります。


この排気バルブは2本のワイヤーで内部のバルブを開閉し、排気圧力差を抑制します。


実際に排気バルブを開閉するEXUPサーボモーターはスイングアームの上に付いています。

フルエキマフラーの場合、EXUPバルブを取外す必要があるので、このサーボモーターごと外したり、キャンセラーを付けたりする必要があります。

今回はマフラーの購入から交換まで日数があったので、事前にキャンセラーを自作していました。
結局使わなかったんでが (;´・ω・)

YAMAHAのEXUPキャンセラーを自作する


作業は猫ファクトリーで開始

久しぶりにニャンコ大先生のガレージに来ました。

何かまたモノが増えています (;´・ω・)


まずは整備書からざっくりした構造を把握します。


作業開始

早速交換開始しますが、まずは簡単な部分から行きましょう。

サイレンサーを外すためにマフラーボルト(12mm)を緩めます。
ボルトは緩めるだけでまだ抜きません。


次にマフラージョイントのボルト(12mm)を緩め、ジョイント部分のバンドを緩めます。

バンドで締め付けるタイプなのでコレも緩めるだけでOK。


サイレンサーをしっかり持ってからマフラーボルトを抜き取るとあっさり外れました。

重さは測ってませんが結構ズッシリ重いです。

結構な強度と重さがあるので、仮にル〇ィーの手下が闇バイトで襲って来ても鈍器として戦えるくらいの攻撃力がありそうです。


ジョイント部を外した中間パイプに件のEXUP排気バルブがあります。


内部のバルブ構造が確認出来ます。

バタフライタイプのバルブで単純な構造ですね。


スイングアーム内にあるEXUPサーボモーターへのアクセスを容易にするため、左右のタンデムステップを取外しました。

特に右側はオフセットする必要があるので取外しは必須です。


EXUPのキャンセル

先程も書きましたが、フルエキ交換になるとEXUPバルブを撤去する必要があります。

サーボモーター側の処理はASSYごと取外してカブラーにキャンセラーを繋ぐ方法と、残したままにする2つの方法がありますが、どちらにせよこの排気バルブ部は完全に取外します。
てか中間パイプと一体構造なのでエキパイ交換するなら当然外す事になりますわね。

まずはバルブのカバーを外しました。
両引きのワイヤーで開閉する機構が見えます。


次にEXUPサーボモーターのカバーも⊕ドライバーで取外します。

左のタンデムステップ側から作業しています。


サーボモーター側もバルブ側と同じようなプーリーがあります。

内部のモーターでプーリーを回転させ2本のワイヤーを引く構造です。


排気バルブを外すにはEXUPのワイヤーを取外す必要があります。

サーボモーター側のワイヤーにはアジャスター×2が付いているので、アジャスターのネジを締めて短くする方向に回すとワイヤーが緩みます。

しかしワイヤーをいっぱいまで緩めてもこの状態ではまだワイヤーは外れません。


アジャスターでワイヤーを緩めたら、やっと排気バルブ側のワイヤーを取外す事が出来ます。

まずアウターケーブル端のナットを緩めてアウターを取外すと、インナーワイヤーのタイコが外せるようになります。


排気バルブ側のワイヤーが外れました。


するとサーボモーター側のワイヤーも取外す事が出来ます。

これで排気バルブ、ワイヤー、サーボモーター部が分離したので取外す事が出来ます。


ワイヤーを撤去します。

ムリのない力で下方へ引き抜きますよ。


外したワイヤーはノーマルに戻す時のために大事に保管しておきます。


サーボモーター側の防水処理

今回事前に自作していたEXUPキャンセラーを使用せず、サーボモーターを残す事にしたのはヨシムラの説明書の指示でもありますが、キャンセラー自体の動作に未知の部分があったから、というのも大きな理由です。

キャンセラーはECUがエラーを出さないようする為のモノですが、「抵抗を入れるとエラーを出さなくなる」という作動原理が不明瞭であり、その作動状態はノーマルとは違うモノので今回は安パイを取りました。


しかしサーボモーターを残す場合、今度は撤去したワイヤー部分に開口部が出来ているので防水処理をする必要が出てきます。

とりあえず家にあるモノでテキトーに処理したいと思います。
まずは家にあった目の細かいスポンジを適度なサイズにカット。


カットしたスポンジをワイヤーが通っていたにピンセットで突っ込みます。

アウターケーブルの穴を埋める円柱タイプと、インナーを通すスリット部分を埋める板タイプを作って入れてます。


思ったより上手く出来ました ( ´∀` )


防水はスポンジだけで十分だと思いましたが、念には念を入れまくってビニールテープでも塞ぎました。

安物のビニールテープはべたべたするのでちょっと良いヤツを使った方が幸せになれますよ。

あとはカバーを付ければEXUPサーボモーターの防水処理は完了です。


・・・(* ̄- ̄)・・・

なんか心配になったのでカバーを取付けた、その更に上からテープで防水。

もうココロの病気です。


O2センサーの取外し

続いて中間パイプに付いているO2センサーを外そうと思ったんですが、センサー配線の防水コネクターが固くて外れません。

何か専用工具とか必要ですか?(;´・ω・)


今回は配線が長いので捩じりながら緩めました。

付ける時はヨシムラの中間パイプは独立した構造なので「パイプ側を回す」という荒業でクリアー ( ´∀` )


O2センサーは繊細な構造なので非常に衝撃に弱いそうです。

ビニール袋で養生しておきます。


交換作業再開

EXUPとO2センサーを処理したら、もうエキパイ交換の障害になるモノはありません。
やっとエキパイを外せますね。

エキパイ取付けナット(12mm)は予め緩むのを確認していました。
ココで古いスタッドボルトが折れたら心も折れるので。

スタッドボルトが折れたら最悪エンジン降ろしですよ~ (;´・ω・)


腹下のエキパイAssy取付けボルト(12mm)を緩めます。

純正エキパイは結構重いのでこのボルトはまだ抜きません。


落下防止にジャッキをかませて準備完了。

エキパイを抑えながら慎重に外します。


無事エキパイが外れました。

2人居ると楽ですね。
1人だとアチコチ色々ぶつけそうです。

純正のエキパイはスタンダードな4-2-1集合。
エンジン下面で並行に配置されているので最低地上高は稼げますが、水平方向への面積が広いのでオイル交換時には死ぬほどジャマなんですよね。


4本の排気管が見えないと何か貧相ですな (* ̄- ̄)


ホントは交換したい腐食したスタッドボルト。

でも折れたら立ち直れないのでこのまま使用します。


排気ポート内を覗いてみますが、変な煤とかは無さそうです。

まぁ排ガス対策でかなり薄い燃調らしいのでススなんか溜まらないんでしょう。


ガスケット剥がし

次はエキパイのガスケットでも交換しますかね。

な~に、クランクケースとかのガスケットに比べたらヘソで茶が沸くでしょ。


サクッと外しますよ。

サクッと、サクッ、さく、さ

 

アレ (;´・ω・)?

 

ビクともしませんが?
あ、ピックアップツールが変形した (;´Д`)


細いピックアップツールでは全く歯が立ちません。

排気ポートにキズを付けないよう気を付けながら、エッジの効いた⊖ドライバーでゴリゴリ抉ります。


格闘する事5分、何かズルズルと螺旋状のモノが出てきたんですケド?(;´・ω・)


えっ?
マフラーガスケットってこんな形状なの?


摘出を終えたガスケットの残骸。

想定外の抵抗に驚きを隠せない砂井さんです。


まぁ被害がニトリル手袋1SETで済んだのは不幸中の幸いか。


お次はいよいよチタンサイクロンの取付けですが、長くなったので取付け編へ続く。

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