XJR1300にアイプロ製シフトインジケーターを付けました

幻の6速からの解放される為に

一般的なバイクのMT(マニュアル・トランスミッション)は、左足で縦1列に操作するシーケンシャルタイプ。

自動車のシフトレバーと違い、バイクのシフトペダルはその位置が変わらないので「今何速なのか?」は、乗っているライダーを含め外見から判断する事は出来ません。


現行バイクの多くは今何速なのか表示するシフト・インジケーターが装備されていますが、設計の古いXJR1300には当然付いていません。
唯一ある小さな液晶画面には時刻、燃料計、ODO、TRIP等の必要最小限の表示のみ。

なのでライダーは「60km/hで2,200rpmだから5速」とか、ある一定の状態を覚えて判断しますが、あらゆる速度と回転数の組み合わせなんて覚えてるワケないのです。

もう5速(XJR1300は5速です)なのにもう一つ上げようとして(エンジン音的に)恥をかいたり、2速で左折しようとしたら実は1速でバランスを崩して危なかったりするワケですよ。

懐古主義的な方の中には「時計とか燃料計とかシフトインジケーターなんて不要!」とか言う老害頑固者もたまに居るようですが、現行モデルでは当然のように装備されているモンなんで、やはりあっても損はしないワケです。
寧ろ得しかないでしょ?ってなモンですわ。


じゃあ早速付けてますか!シフトインジケーターを!
しかしまず問題になるのはその機構。
現行モデルと同じ構造のシフトインジケーターは、各ギア設けられた接点から機械的に信号を取る必要があります。

XJR1300には教習車にも使用されていたXJR1300Lというモデルが存在するので、実はシフトインジケーターに対応したギアポジションスイッチのオプションが存在するんですが、入手困難非常に高価なので現実的ではありません。

世の中には3Dプリンターでセンサーを自作されている猛者も居られるようですが、砂井さんにはムリ~ (;´・ω・)

自作したkawakawa1234-from-yahooさんのブログ


汎用シフトインジケーターという選択

なら比較的安価な汎用品で、でもやはり激安中華とは違う物が良いかな?と思いました。

そんな条件で選択したコレはアイプロ製の汎用シフトインジケーターです。
本体は基本的に汎用品ですが、カプラーとかロゴを変えたメーカーや車種別になっています。

この手の社外シフトインジケーターには高価なプロテック製と、安価な中華製がありますが、アイプロ製はその中間に位置する製品です。


構成はシンプルでインジケーター本体、スピードセンサーに割り込むカプラー、クランクポジションセンサーに割り込ませる配線、電源用配線、割り込み用結線コネクター×2個です。

電源は⊕配線1本だったので割り込みカプラーからGNDしていると思われ。


スピードセンサー

まずは一番簡単だと思う速度センサーから行きます。


XJR1300(FIモデル)のスピードセンサーはシート下の右側、あるいは右カバー内からアクセス出来る3Pカプラーです。

コレに割り込ませます。


このカプラーを外して間に付属のカプラーを繋ぐだけ。

接続できる同一形状のカブラーはコレだけなので間違う事は無いでしょう。
スーパー簡単ですね。


電源

電源はACC(アクセサリ電源)から分岐させますが、砂井さんのXJR1300は既に分岐コネクターを付けているのでそのまま利用しました。

現在はD-UNITに移設されたドラレコが最初に接続されていた配線です。

新規に配線する場合、一般的にはリレーやヒューズボックスから専用配線で取り出したり、テールライトやヘッドライトの⊕配線から分岐させます。

個人的にはヒューズタイプがおススメです。
元に戻すのも簡単だし。


クランクポジションセンサー

難しいワケじゃないですが、ちょっと緊張するのクランクポジションセンサーの分岐です。

FI車の場合、ECU(Engine Control Unit)に行っている配線に割り込ませるんですが、ECUとかぶっちゃけ触りたくない (;´Д`)

配線ミスってショートさせたら終わるし、壊すと高いので。


何事にもリスクはある

大事なのはリスクコントロールですよね。
腹を括って作業開始します。

シート下に収まっているECUをズルズル~っと引っ張り出します。


ECUには34Pと26Pと2つのコネクターが繋がっていますが、今回の対象になるのは小さい方の26Pコネクターです。


コネクターには多数の配線が集中していて、一瞬気後れしそう (;´・ω・)

砂井さんはスパゲッティ(ゴチャゴチャした電気配線の俗称)恐怖症なので、3本以上の配線を見るとMPが減ります。

でも安心して下さい ( ̄ー ̄)


コネクターの背面には端の配線番号が書いてあります。

8番の灰色配線が目的のクランクポジションセンサーです。

分かりやす~い ( ´∀` )


8番配線を選り分けます。

でもホントにコレで間違いないよね?

大丈夫だよね?(;´・ω・)


接続テスト

接続テストとして結線コネクターで一時的に接続しました。

結線コネクターを使うのは一般的な事かもしれませんが、元配線を少し切っちゃうのが嫌なんで砂井さんは基本使いません。

コレはあくまで試験接続です。


あ、正常に通電しました。

接続状態とインジケーター本体はOKですね。

あ~良かった~ (;´Д`)
ECUの配線切ったのに、もし違ってたら精神的にもダメージがデカいので。


ギボシで本接続

クランクポジションセンサーの配線は8番の灰色で間違いありませんでした。

なので本接続するために結線コネクターが付いていた部分でばっさり切断。


切断した配線にはギボシ端子を取付けました。
仮にシフトインジケーターを外す場合はこのギボシで再接続が可能です。

・・・(* ̄- ̄)・・・

このギボシ端子を付ける時、高確率で保護チューブを付け忘れるのは間違いなく呪いの類だと思います (;´・ω・)


あ、二股の分岐線を作成したのに写真に撮るの忘れた (;´・ω・)

まーとりあえず、8番配線に割り込ませる為の分岐配線を繋げ終わりました。

保護チューブを戻したら防水テープでグルグル巻きにし、追加した分岐線をシフトインジケーターの配線と繋ぎます。


タンク下から本体の配線をメーター部分まで通します。

・・・(* ̄- ̄)・・・

なぜタンクを外す作業があると知りながら、燃料を満タンにしてしまったのか?

XJR1300の燃料タンクは21リットル。
比重0.75と計算してもタンク一式は約18kgと中々の重さになりますよ。


シフトインジケーターは信頼の3M両面テープでメーター部分に貼り付けました。

バイク用や車外に対応した両面テープを使用しましょう。

テープはやっぱ信頼の3Mですね。


学習

アイプロのシフトインジケーターは他の汎用製品と同じで、速度とエンジン回転数からギア比を演算してギア数を表示します。

なので初期設定として実際に信号を学習させる必要があるんですが、後輪側(出力軸)にスピードセンサーがあるXJR1300はセンタースタンドで後輪を浮かせた状態で学習可能。

スピードセンサーがフロントホイールにある車体では実走が必要です。


センタースタンドで後輪を浮かせ、タイヤを空転させている状態なので速度計が反応しているのが分かりますね。

シフトインジケーターに表示される1~5速の指示で、実際にギアを入れ、2,000~4,000rpmで学習させます。
バイクによってはもう少し回転数を上げる必要もあるそうですが、XJR1300は取説通りで反応しました。

学習時インジケーターには6速まで指示されますが、5速のXJR1300では6表示のまま無視して放っておくと、勝手に5速までと判断してくれます。

全て順調ですよ ( ´∀` )


実走試験

晴天時でも明るく見やすい表示でフォントもキレイです。

繰り返しますが、このシフトインジケーターではギアポジションを車速とエンジン回転数から演算するので、シフトチェンジした瞬間は反応せず、クラッチを離してからギアを表示します。

当然クラッチを握ったままシフトを操作しても反応しませんし、ニュートラルも判断出来ません。

構造上実際のシフトチェンジ操作から一瞬遅れて(0.2秒とかその程度)表示されますが、「今何速なのか?」という問題に対しては100点満点で解決です。


プロテック製のモノ以外は調光機能が無いので、トンネル内や夜間は表示が相対的に眩しくなります。

でも実際は気になる程ではありませんね。

 

いやー、ECU配線の取付けに気を使いましたが大変満足度の高い製品です。

最初にも書きましたが、バイク界隈ではこの手のガジェットに対してシフトインジケーターはもちろん、燃料系や時計すら不要!とか言う人が少数確認されています。
特に旧車好きな人とかに多い印象ですね。

別にあって困る機能ではないのに「無くてイイ!」「邪魔!」とか言うのは、利便性の向上や物事の発展を妨げる老害的思考以外の何物でもありません。

取付けを手伝って貰ったニャンコ大先生も当初は
猫「シフトインジケーターなんて不要!」
とか言ってたのに、自身も2024年式CBR600RRを購入したら
猫「あったら便利だね」
とか言っていました ( ´∀` )

実際シフトミスも減って非常に満足です。
砂「多分5速のハズだけど、ホントに5速だよね?」
と今までは確認の為にもう一度シフトアップ操作とかしてましたからね。

シフトインジケーターの無いバイクに乗っている人、コイツはマジでおススメですよ。

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