予想外の被害の拡大に戦々恐々
敬愛なる同士諸君。
少し暖かくなってきた最近は如何お過ごしだろうか。
堅苦しい挨拶はさておき、まずはコレ↑を見ていただきたい。
そうコレは買い物袋だ。
買い物袋を有料化した胡散臭い学〇会議の面々と某セクシー大臣は早急に粛清すべきである、と当局に強く要望しておく。
つい本音が出て脱線してしまったが当然買い物袋の中身が問題なのだ。
中身はそう、中古のPS4である。
何かの比喩ではなく間違いなくSONYのPlayStation4、しかも4kに対応したProだ。
PS5が市場に出回っている今になって何故PS4なのか?という諸君らの疑問は正しいが今はとりあえず聞いて欲しい。
内部調査の結果内臓HDDもSSDに換装済みの個体である事は判明している。
ただこのPS4、当然ただのPS4ではない。
いやPS4自体はごく普通のPS4なのだが、まぁ一言で言えば異様に汚いのである。
埃まみれとかそう言う次元では断じてない、正真正銘汚物まみれなのだ。
家畜小屋に置いてあったのか?と思える異様なその状態は生理的嫌悪感を抱かずにはおれまい。
正直私も任務でなければ御免被る。
エイリアンの分泌物にもよく似たコレは恐らく猫の毛+得体の知れない何かであろう事は当方も理解してる。
少なくとも猫アレルギーの者は即死する可能性もあるので、アレルギー検査が終わっていない者は取り扱いはおろか同室内に入る事も禁止する。
本体底部の状態を見るとこのPS4は稼働するのか?という問題より、何か未知の病気にならないか?と心配になる事の方が先に頭を過るだろう。
当然素手で触れる様な馬鹿な真似をしてはならない。
それは地雷原でタップダンスを踊るくらいの愚行に他ならないからだ。
某白装束集団も真っ青ならぬ真っ白な全身不織布スーツにガスマスク、ニトリル薄手と某原発整備にも行けそうな重装備である。
バイオハザードの観点からエボラウィルスと同レベルの扱いが必要と思われる。
そもそも何故ココにPS4があるのか?
諸君らのその疑問に答える時が来た。
それは親愛なる知人のニャンコ大先生がPS5を買ったからである。
何故PS5足で挟んだ写真を私の元に送って来たのか?その真の意図は定かでないが、狂人の思考が分かるのは狂人だけなのだと諦めている。
ともかくニャンコ大先生が不要になったPS4を入手した訳だ。
今なら「えマジっスか?ラッキー!」と無邪気に喜んで受け取ってしまった、あの時の自分の延髄に真空3段飛び膝蹴りをお見舞いしたいと強く願う。
しかし見れば見るほど本当に動くのだろうか?
本人は「一昨日まで動いていた」と供述しているが、普段の彼の言動から発言に対する信用性極めて低いと評価せざるを得ない。
電源ケーブルを繋いだ瞬間火を噴く、などと言う事故だけは勘弁願いたいものである。
電源プラグの状態は事故防止対策班には決して見せられない状態である。
緑色の物体は青サビなのか?
それとも地球外的アレとか何かなのだろうか?
通常の環境であればプラグにサビなど発生する訳がない。
ニャンコ大先生宅の環境は熱帯雨林気候か、それに近い異常な環境だと思われる。
事故防止の為ニャンコ大先生にトラッキング火災の原因と対策方法を教えて差し上げる必要があるが、仮に教えたとして果たして彼に理解と実行動が可能なのかは未知数だろう。
電源ケーブルに付着したこの茶色い物体Xなどは、まさか糞尿の類ではあるまいか?と心配になる。
実は私はこの件が気になってニャンコ大先生に直接質問をしたところ、「その可能性は否定出来ない」と絶望的な回答を頂いた事を諸君らにも周知徹底しておく。
今引き返しても恥ではない。
本体は部屋の片隅に置かれたままなのであの惨状は一億歩譲ってまだ理解出来る、としよう。
しかし毎日手で触れていたはずのコントローラーを見た時に私が感じた虚無感と絶望感は、いくら丁寧な解説をしても文字で諸君ら伝える事は不可能だろう。
ここにもネコの毛である。
しかも正体不明の粉状の物体まで付着している。
腐海に没したコントローラーでもここまでは酷い状態にはなるまい。
素手で操作するのが前提のコントローラーに素手で触る事が出来ない状態なのである。
不用意に素手で触れようものなら間違いなく得体の知れない病気になる、というのはオートマチック拳銃でロシアンルーレットをした時に予想出来る未来と同じレベルの正に必然である。
除染開始
一見すると精密機器に対する清掃用具でない事は重々理解しているが、これは不問としてもらおう。
空拭きなどは勿論、アルコールでも心許ないので強力なクリーナーを用いたのである。
ここまでしないと何か得体の知れない病原菌に侵されそうな気がしてならないのだが、精密機械に対する正当な行動とは言えないので注意が必要だ。
この件に関して起こった全ての責任は私が取るので諸君らは安心したまえ。
しかしパーツクリーナーを持ってしても汚れが落ちる気配が無い。
高品質を誇るワコーズのBC-9でも歯が立たないのか?
紙ウエスで強く拭き取ってもビクともしない。
・・・(* ̄- ̄)・・・
ナイロンブラシの使用を許可する。
これで駄目なら金属ブラシを使用するしか生き残る術が無いが、それだけは避けたい選択肢だ。
何とか効果が有る事を神に祈ろう。
ココまで20分にも及ぶ清掃作業は、まるで爆弾処理班のそれと同じレベルの精神的消耗をした事だろう。
何より恐ろしいのは電源ケーブルが一段落しただけで、まだまだ先が長いという事実である。
いよいよ本体の除染に移る。
しかしながらサイクロン式の吸引力を持ってしても十分な効果が得られない事態に精神的疲労が蓄積していく。
本来であれば分解する必要があるのだが機密漏洩の関係でそれは行えない。
この期に及んで「メーカー保証が」云々と言う者共には反吐が出る。
自体はもうそんな事を言っている段階ではないのだが、安全な後方に居る者には分からないのだろう。
いつも苦労するのは現場の人間だ。
この強固に付着した汚物。
これはだたのネコの毛だけではなく、長い時間が経過した事と物体Xが混ざり合った事の相乗効果によって変異した謎物質だと予想する。
ここはパーツクリーナーを染み込ませたナイロンブラシで強引に行くしかない。
多少の犠牲は覚悟の上である。
この筐体の凹みが我々の行動を最も阻害している要因である。
実用性と後先を考えないそのデザイン重視の設計が問題だ、と製造社に意見具申しておく必要があるだろう。
もうどれ程の時間が経過したのは分からないが、ようやく終わりが見えてきたのは朗報であると言える。
今だ根本的な解決には至っていないが、健康被害が出ないであろうレベルまでは除染が進んだと評価すべき事実だ。
我々はこれ以上の犠牲を出す訳にはいかないのだから。
稼働試験
除染が終わりいよいよ稼働試験、という時に新たな問題が発生した。
ニャンコ大先生がHDMIケーブルを渡してくれなかった事が今になって判明したからである。
予算不足の昨今、新たなケーブルの取得は容易でないが幸いにも予備のHDMIケーブルが部品庫から見つかった。
Ver1.4なので4kに対応しているが、使用予定だったモニターはFullHDまでの対応なのでオーバーキルに注意が必要だ。
起動試験は見事クリアーした。
これは皆の決死の努力と尊い犠牲の上に成り立っている事を我々は永遠に忘れないであろう。
とりあえず用途はこれから考える事にする。
以上解散。
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