前回フロントのシュー交換が好印象だったので
リトルカブを購入して早い時期に行ったフロントブレーキのシュー交換。
ノーマルよりブレーキの利きが良くて不快な鳴きも無い、評判以上に高性能だと思います。
なのでやっぱりリアブレーキも交換する事にしました。
デイトナ製でリトルカブ用は60213って型番です。
前回と同じように角を面取りします。
これ自体に効果があるのか不明ですが、実際面取りしたら鳴らなかったので縁起担ぎ程度に。
ちょいと下準備
リトルカブのノーマルマフラーではアクスルシャフトを抜くときに当たってしまいます。
なのでちょっと動かしますよ。
マフラーのステーはスイングアームと供用されています。
コレを17mmのメガネで緩め、シャフトを叩いて少し引っ込めればマフラーが少し動くようになります。
ちょっと動けば良いのでエキパイのしなりを利用します。
完全に外すのはメンドいし。
交換開始
大きい方の23mmのスリーブナットを緩めます。
このスリーブナットはスプロケハブを固定しているモノなので、ホイールの着脱だけなら緩める必要はないらしいです。
まぁ今回はチェーンテンションも調整しますんで。
アクスルシャフトのナットは19mmですが、緩めるには反対側のボルトの回り止めが必要。
ボルト側は14mm。
フロントと同じなんですが、なぜ左右同じサイズじゃないのか?
工具セットを1つ持ってるだけでは同じサイズだと足りなくなるから?
外れました。
ちなみに19mmナットのトルクは59N・m、23mmの方は44N・mと大きい方がトルクが弱い。
取り付ける際はオーバートルクに注意です。
両ナットが外れたら軸が自由に動くのでチェーンテンショナーもポロりんと外れます。
さーて、んじゃシャフトを抜きますよ~。
マフラーを少し下にしならせながらスルスル~。
って、ちょっと待った!
まだ外さないといけないヤツが残ってました。
ブレーキリンケージはアジャスターを緩めれば外れます。
ロッドが抜けない場合はブレーキペダルを踏むとロッドが引っ張られて抜けやすくなります。
あとはブレーキの回り止めをしてるトルクロッド。
コッターピンが刺さっているので最初に抜きます。
ペンチで伸ばしてすぽーんと抜きます。
本来なら新品に交換するべきですが、面倒なので再利用。
数回なら多分大丈夫です。
そしたら12mmのナットを緩めるだけ。
反対側のボルトは回り止めされているのでナットだけ回せばOK。
コレね。
センタースタンドがあると整備がラクですな。
シャフトを抜いたらカラー?も忘れずに回収。
カラーは反対側のスプロケ分との兼ね合いで入ってます。
ホイールの位置合わせね。
抜けました。
最初抜き方が分からなかったので、キャリアを持って車体を上に持ち上げる力技をブチかましました。
カブはスプロケがフレーム側に残る構造なので整備性は高い。
ブレーキシューとご対面。
フロントでもそうでしたが、摩耗で交換するワケではないのでキレイなモンです。
カスが付いているくらいでパッドの残りもまだまだあります。
コイツはスペアパーツとして保管。
ドラムも大して汚れてませんが、ついでなのでパーツクリーナーでブシャー!
フロントのシュー交換時にはキレイだったのでしませんでしたが、リアは勉強がてらアーム部も分解してみます。
アームを固定しているボルトナットを10mmレンチで外します。
コチラは両方同じサイズ。
ボルトを抜くと摩耗度合を指示するインジケーター、カムと連結しているアーム、実際シューをライニングに押し付けるカムの3つが外れます。
カムが入っていた穴にはグリスを保持して水の侵入を防ぐフェルトが付いているので忘れずに。
今回はこのまま再使用しますが、弱いパーツなので同作業時は交換した方が良いかと。
フェルトはパーツクリーナーで濡れていたので吸い取っておきました。
外した各パーツはパーツクリーナーでフキフキ~。
清掃は整備の基本です。
やっと組み込みに入ります
カムにシリコングリスを塗布。
塗り過ぎるとヤバイのでハミ出さない程度に少量です。
カムの外側に摩耗インジケーターを取り付けます。
よく見るとギザギザが無い部分が1ヶ所あります。
当然カム側も同じ構造なので入るトコは1ヶ所だけ。
間違った位置には入らないので安心です。
アームとカムには点が刻印されていて、この点の位置を合わせます。
・・・(* ̄- ̄)・・・
なんでインジケーターと同じ切欠き構造にしないのかは不明。
アーム位置を自由に変更出来るようにするため?
裏返してカムとアンカーピンにもグリスアップ。
もしグリスがシューに付くと軽く死ねるので量には注意です。
いよいよ本日の本命、デイトナ製のブレーキシューをハメます。
写真のようにL字折ってからハメるとやりやすいらしい。
砂井さんは「おんどりゃー (# ゚Д゚)」でやりましたが、そんなに力が必要でもなかったです。
指とか挟まないように。
今更ですが、作業時は手袋をしましょうね。
軍手万歳。
ライニング側も大して汚れてませんでした。
パーツクリーナーで軽くフキフキします。
後はパコんとハメ込んでシューの換装は終了。
組み立て時に色々試したんですが、1度ブレーキシューを外した状態なら右の隙間からホイールを転がしてスルスル入れる事が出来ました。
センタースタンドが付いているならコレが1番簡単そうです。
ホイールが定位置に収まったら泥除けいっぱいまで1度後方へズラし、空いた隙間からブレーキシューを入れれば簡単でした。
カブはスプロケットとリアハブの間にあるハブダンパーを介して分離する構造。
このハブダンパーでショックを収集するんですね。
スプロケ側の凸とホイール側ハブダンパーの凹を合わせてハメ込みます。
ホイールを保持したままシャフトを入れますが、右側にカラーを入れるのを忘れずに。
少し入ったらマフラーを下へ押して一気にズッポリ入りました。
シャフトが入ったら忘れない内にマフラーステーの固定ナットを34N・mで締めます。
外す時にも書きましたが、このナットはスイングアームの軸も兼ねて固定しているので締め忘れたら被害はマフラーだけでは済みません。
シャフトのナットを締める前にトルクロッドとブレーキロッドを付けておこう。
回り止めのトルクロッドは反対側からボルトを入れます。
12mmでギューっと。
ココのトルクはいくつだったかな?
んで割ピンを付けて完了。
余裕があるなら新品に交換して下さい。
ブレーキアジャスターも取り付けは簡単ですね。
シューが減ってないとアームの遊び量が少なくてロッドが入りにくい場合、ブレーキペダルを踏むと良いですよ。
チェーンテンショナーも仮止め~。
点検口からチェーンの遊びを見ながらテンショナーで調整します。
チェーンテンションの調整が終わったらアクスルナットを締めつけて終わりです。
2回目ですが19mmのアクスルナットは59N・m、23mmのスリーブナットは44N・m。
特にスリーブナットの方はナメやすいそうなのでオーバートルクに注意です。
確認走行とブレーキの慣らし
ぶぃ~ん。
引きずりもなくフロントの時より良い感じです。
ふん(`・ω・´)っと踏めばロックする程利きが良いし、不快な鳴きも全くありません。
軽い操作で済むのがイイですね。
カブにはおススメのブレーキシューです。
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