生乾きは地獄のスメル (;´Д`)
砂井さんは道路に積雪でもない限りバイク通勤をする生粋の変態。
当然気温0℃の真冬でも40℃の真夏でも、台風並みの強風でもカブちゃんで爆走です。
年中バイクに乗っていて思うのは夏が一番ヤバいって事。
バイクライダーあるあるでしょうが、ヘルメットの臭い問題ですよ。
雨や汗で濡れたヘルメットをそのままにしておくと、当然ヤバい事になるワケです。
ただでさえオヤジ臭いってか加齢臭を周囲に撒き散らしているのに、この上「生乾き」なんて凶悪なステータスを追加した日には公害扱いで損害賠償モンですわ。
なので世の中にはヘルメット乾燥機なるアイテムも販売されています。
しかも結構評判が良くて売れてるみたいですね。
観察すると単なる送風ファンに近い構造です。
消臭を謳う製品もありますが、単に活性炭フィルターを通すだけなんですね。
価格も10,000円前後するし、コレくらいなら自作した方が安価で出来るんじゃね?
PC用冷却ファンを流用してみる
砂井さんは自作PC歴が長いので、今回のDIYに利用できそうなブツを予備パーツから漁ってみます。
ガラクタ予備パーツが入った砂井BOXから高品質な三洋電機の120mm(中古)と、ENERMAXの140mm(新品)を発掘しました。
このファンを使って乾燥機をDIYしてみようかと思います。
新規で購入が必要だったのがこのUSB変換ケーブル。
PC用の冷却ファンの独自コネクターをUSB Type-Aに変換するケーブルは色々販売されているんですが、気を付けるポイントは電圧です。
PC用ファンは独自形状のコネクターで12V駆動。
しかしUSB規格は5Vです。
変換ケーブルには5V駆動のままの製品と、12Vへ昇圧するタイプの2種類あるのでココは当然12V昇圧タイプが必要です。
今回は昇圧するので信頼性重視のサンワサプライ製を選択しました。
12V昇圧に加えて3P、4P両コネクター対応ですが、ON/OFFスイッチとかは無い超絶シンプルタイプです。
また変換ケーブルではなく、直接ファンが付いたモデルもあります。
ご自分の環境で選択して下さい。
コレで駆動部品は揃いました。
2種類のファンはどちらか片方を選定して使用します。
試験作動
三洋電機120mmは標準モデルなので回転数はバランスの良い1,500rpm。
高精度なボールベアリングで耐用時間40,000時間を誇る、耐久性の高い自作ユーザー御用達のファンです。
お値段も高いケドね (;´・ω・)
12Vで0.08Aと消費電力が少ない割に結構な風量ですが、静かな部屋では「ふぉ~ん」とファンの音が聞こえます。
ENERMAXの140mmはブルーLEDで無駄に光る機能を搭載。
大径ですが回転数が低いので風量は少ないです。
その分、ほとんど無音ってくらい静か。
12Vで0.25Aと、LEDの分なのか三洋電機ファンより3倍ムダに消費電力は大きめです。
まぁ”3倍”といっても元が省電力なのでたかが知れてますが。
左の三洋ファンは120mmでも風量大で僅かに音がする。
右の140mmは低回転で風量小の静音モデル。
どっちにするか?(* ̄- ̄)
消費電力
手持ちのワットチェッカーで消費電力を測ってみます。
砂井さんの所有するワットチェッカーは10年以上前に購入したサンワサプライの古いモデルなので1W未満は計測出来ません。
今はもっと安価で高精度のモノが販売されていますね。
早速三洋電機120mmファンのワット数を測ってみると、ワットチェッカー上は0Wを表示。
三洋電機ファンは12Vで0.08Aなので単純計算では12×0.08=0.96W。
さすが高品質を誇る三洋電機製ファンは、ENERMAX140mmより風量が多いのに圧倒的な低電力です。
しかしファンの消費電力は計算上1Wにギリ満たないのでワットチェッカーの「0W」表示は納得ですが、昇圧による損失が殆ど無いって事なのでサンワサプライの変換アダプターは優秀ですね。
ENERMAXのファンは約3Wです。
12V0.25Aなので単純に12×0.25=3とすれば当たり前の数値ですが、LEDライトがあるとはいえ無駄に消費電力は多い。
でもまぁ3Wという消費電力は毎日3時間作動させても、1月の電気料金は10円以下なので気になる程では全くありません。
全てのテストでも昇圧による異常な発熱とかはありませんでした。
脳内設計完了
さて、砂井さんの脳内ではざっくりとしか設計は出来ました。
あとは作業工程中の行き当たりばったり作戦でいってみよー ( ´∀` )
まずこの変換ケーブルですが、ご覧の通りケーブルのみ。
ケーブルにON/OFFスイッチは無いので、他に何か流用出来るモノは無いか探してみます。
当然ですが「常にUSBポートに直挿し運用する」って人には無用です。
これには家に余っていたスマホ用充電アダプターと、一時期ハマったIOT家電用スマートプラグを使用する事にしました。
スマートプラグとはスマホからの制御でコンセントをON/OFFさせるIOT(Internet of Things)の為の製品で、一見するとハイテクそうですが、コンセントのON/OFFだけで運転可能なアナログかつ単純な機械しか制御出来ないという、使い方にセンスや捻りを求められるステキなガジェットです。
そんなモンは不要!って人にはON/OFFスイッチ付きの電源タップを使用するのが最も安価で簡単だと思います。
本体には何を使うか?
ファンの次に要となる本体部分ですが、大して多くない送風を妨げず、かつヘルメットを置いても大丈夫そうなモノが良いワケです。
さっそく近所の100均で物色開始。
参考にしたサイトではシンク下に設置するラックを使用していました。
砂井さんは?
ラックよりもう一回り大きい籠状のコレ↑(300円)にしました。
送風に影響が少なように、網目が細くて荒いのが良いと思ったのです。
実際ヘルメットを乗せて観察。
ノーマル状態でも重いシステムヘルメットに、カメラやインカムがゴテゴテと付いて更に重量マシマシですが、上に乗せる程度なら全く問題無さそうです。
モノは揃ったので作業開始
まず購入した網カゴには可動式の取っ手?があったのでタイラップで固定。
当初切断しようと思ったんでですが、失敗したりお役御免になった後に再利用出来るようにと残す事にしました。
使用するファンはENERMAXの140mmを選択しました。
リビングでの使用なので騒音を抑えたかったのと、ムダに光らせたかったから ( ´∀` )
PCファンには四隅に固定用のネジ穴があるので、そのネジ穴を使ってタイラップで固定します。
位置はざっくりです。
タイラップなんて腐る程あるので問題があればまた付け直せば良いのですよ。
更にUSB変換ケーブルを接続。
ケーブルも網カゴに沿わせてタイラップ固定です。
こんなので完成なのか?
・・・(* ̄- ̄)・・・
なんかもう出来ちゃった。
自分で設計からしておいて何ですが、こんなんで大丈夫ですか?(;´・ω・)
作動試験
いつもヘルメットを置いている棚の上のコンセントに、例のスマートプラグとUSBアダプターを設置。
タコ足配線じゃないけど縦列配線なのは大丈夫なのか?(;´・ω・)
作成したヘルメット乾燥機(超簡易型)を設置して準備完了です。
早速スイッチON。
スマートプラグには物理スイッチも付いていて、手元でもON/OFF操作も可能。
顔を近づけるとそよそよと感じる風量ですが、ヘルメット内の乾燥には十分ではないかと。
あと事前の試験通り作動音は限りなく無音に近い。
当初壮大なる無駄かと思われたブルーLEDは、乾燥機が動作中なのを示すのに役立っています。
ちなみにシステムヘルメットを乾燥させる場合、チンガードを開けておくと風が抜け過ぎるので閉めて、バイザーだけ開けるようにした方が良いでしょう。
これだけでは終わらないスマートプラグの機能!
申し上げました通り、スマートプラグはスマホアプリから制御が可能。
中でもタイマーなんて乾燥機向けな機能があります。
とりあえず電源が入ったら自動で1時間で切れるタイマーを設定しました。
手動でも遠隔操作でもONにしたら1時間タイマーが作動します。
また自動タイマーとは別に、手動タイマーもセット可能。
通常使用時は1時間の自動タイマー。
雨等でべっちょり盛大に濡れた時は3時間タイマー、とか選択可能。
その効果は?
砂井さんは普段から使用後にファ〇リーズを噴いていたんですよね。
でも正直に言えばその消臭効果には不満を持っていました。
しかし乾燥機を使用するとヘルメット内が乾燥するだけではなく、ファブリーズの消臭と爽やかな良い香りがするように!
こうかはばつぐんだ!(`・ω・´)
当初想像していた以上に効果がありました。
コイツはトンでもないヤツを作っちまったぜ!( -`ω-)✧
奥「リビングで寝てると光がウザい」
砂「あ、スンマセン (;´・ω・)」
代替案
今回は手持ちのPCファンやスマートプラグを利用したんですが、全く何も無い状態から同じような効果のモノを作るならどうするのか?という余計な事にも首を突っ込んでみる。
個人的に一番安価で簡単だと思うのは、ホームセンターや家電屋さんに売ってる小型の扇風機を利用する事。
耐久性は不明ですが1,000~3,000円程度で入手可能です。
しかし殆どの製品はソフトスイッチなのでスマートプラグを含む、電源部のON/OFFによる制御は不可能。
なので扇風機自体のタイマー機能を使う事になります。
もっとワイルドだろう?案
平たい扇風機の上に置く!(`・ω・´)
・・・(* ̄- ̄)・・・
平たい扇風機を既に持っているなら、こんな強引な方法もアリな人にはアリなのかな?
スマートじゃないケド一番楽かも?
球形の、サーキュレーターに被せてる人は知ってる(笑)
ファブリーズして、サーキュレーターに被せて、にじかんだそうです。
ごりらっくまさん、コメントありがとうございます。
このPCファン乾燥機を自作して分かった事は、扇風機やサーキュレーターほどの風量は不要だという事です。
そよ風にも満たないPCファンでも通常時は1時間未満で乾燥するし、雨で濡れた状態でも3時間程度で十分でした。
毎日使用しても電気代を気にする必要が無い事は大事ですね。