明るさUPと省電力化を両立させるマスト作業
前回はテールライトをサクッと交換しました。
テールライトのLED化は明るさUP効果ではなく省電力化が目的。
今回はいよいよヘッドライトにイキたいと思います。
LEDヘッドライトの本命
カブのヘッドライトはPH7という規格。
交流オルタネーターから直結なので交流(正確には半波整流)です。
半波整流なので実は一般的な直流用ライトでも一応点灯しますが、電圧の変動値が大きく寿命が極端に短くなるみたい。
なので大きな脈流に対応したAC/DC兼用LEDライトが推奨されます。
中華製なら兼用タイプが1,500円程度で購入出来ますが、今だにこの分野では中華製の品質はウケ狙い程度。
ヘッドライトは安全に直結するので信頼性がないと困ります。
夜の帰宅時、真っ暗な道路で突然ヘッドライトが消えたら絶対泣く。
あと漏らす (;´・ω・)
ちょこっと調べた感じ国産品でPH7、AC/DC兼用を満たすのは多分スフィアさんのNEOLシリーズくらいですか?
カブ用の品番はSBNR060になります。
定価は10,780円、通販で8,500円くらいでしたがAm〇zonのタイムセールで43%OFFなのを見つけたので迷わずポチっとな。
内容物はLEDライト本体、コントローラー、取付け用小物、取説。
ファンレスの放熱フィンが安心の国産LEDライト。
Loビームは2チップ、Hiビームには1チップ×2です。
つまり写真に写っている方が背面になるハイビーム側。
後部の冷却フィンは一部が短い構造で、その向きを回転させる事が出来ます。
コントローラーは自己主張が激しく、想像していたより全然デカイ (;´・ω・)
マジ巨大。
今時こんなデカイのかよ?と思いますが、大きな脈流に対応する為に必要なモノらしい。
まぁヘッドライトは耐久性重視なので仕方なし、と都合よく解釈します。
現状
ノーマルのバルブは絶対的に明るさが足りません。
カブのヘッドライトとテールライトはオルタネーターから直接配電。
でもアイドリングでは発電量が足りないので暗く、回転を上げると明るくなるのはご存じの通り。
コレを打開出来るのか?
交換開始します
ヘッドライトを外すには4時と8時方向にある2本の⊕ネジを外します。
黄〇のボルトは光軸調整用なので間違えないように。
間違えても大した話じゃありませんが。
ライトが外れたら内蔵された内臓がでろーん。
パートのオバちゃんがただ色だけ合わせて繋げただけ、ってカオスな感じに絡まった状態の配線が押し込んでありました。
原付なんて電気的には単純な構造ですが、電気系が苦手な砂井さんではこのスパゲッティを見ただけで頭痛がしてきます。
頭痛と言えばバファリンですが、アレの優しさじゃない方の半分は何で出来ているのですか?
でもまぁ今回は後から諸刃の剣のような助っ人を呼んであるので大丈夫でしょう。
このリトルカブは1999年製の22歳なので接点保護のビニールが加水分解でベタベタします。
まずは純正バルブ用ソケットの3本ラインを思い切りよくばちこーんと切断。
またノーマルバルブに復旧出来るようにギボシ端子を両側に付けときます。
ギボシ付けって結構コツが必要ですよね。
既に3個ムダに散らしてしまった。
ゴメンね、ギボシ (;´・ω・)
左の白い方は付け根部分を少し失敗しちゃったけど使用には問題無さそう。
右の青い方はキレイに出来ました。
コレはLEDバルブを付ける為に必要なアダプターとその取付け治具。
アダプターを治具で押しながら時計回りに回して固定。
LEDライトを固定するアダプターが付いた状態。
LEDライトの向きは写ってる2個のLEDチップが乗った方(Loビーム)が上側になります。
ライトに付ける時に向きを間違わないように。
ライト本体を押して回せば簡単に取付け終了します。
とりあえず繋げて点灯試験がやりたい。
でも何か説明書と配線の色が違うんですケド?(;´・ω・)
どうやら車種によって違うらしい。
確か以前に別件で試した時は青がHiビームだったな。
なら後は2択なので簡単ね。
おっ?
点いた点いた ( ´∀` )
Lo、Hiの切り替えも大丈夫です。
正しい配線
99年式リトルカブ A-C50 45xxxxxセル付き4速とスフィアNOEL PH7LEDライトの接続は写真の通りになります。
Loビーム 車体側(白)-LED側(黄)
Hiビーム 車体側(青)–LED側(赤)
GND 車体側(緑)-LED側(黒)
ココが最大の難関
超絶デカイLEDコントローラーがヘッドライト内に死んでも収まりません。
ココに収めるには4次元的な何かが必要です。
やはりフレームに移設しないとダメみたい。
でもその為にはLEDコントローラーの配線をライトカバー内に通さないとダメですね。
残念ながら今の砂井さんCub整備レベルはスライム級。
ココまでですよ。
強力な助っ人が到着
お馴染みニャンコ大先生です。
元々バイク乗りで、機械弄り大好き人間なのでコレくらいの工作はお茶の子さいさい。
でもたまに暴走して味方にダメージが及ぶ事があるので諸刃の剣扱いです (;´・ω・)
幸いな事に使用しても呪われません。
まずはハンドルカバーを外して内部の配線を把握。
配線のルーティングをね。
今回はハンドルの後方からLEDコントローラーのケーブルを通しました。
このエントロピーが増大しまくり状態なスパゲッティの化け物共を、1本1本ギボシから抜いて綺麗に再配線します。
ニャンコ大先生曰く
猫「面倒でもコレをしないとカバー内に収まらない」
砂「なるほど!じゃガンバって下さい ( ´∀` )」
1本抜いてはえーんやこーら。
地道な作業が続きます。
加水分解したビニールで手がベトベトです。
ニャンコ大先生の手が、です (* ̄- ̄)
まさかの追加作業
あ、忘れてた (;´・ω・)
砂「メーターランプとかも交換してくれ~」
猫「今なら間に合うよ」
すげー (;゚Д゚)
ニャンコ大先生が輝いて見える!
ちなみにテールライトの時にも言いましたが、カバーに色が付いているのにカラーLEDにする必要ってあるんですすか?
メーターライトはバッテリーから来ている直流なので単純にLEDライトと交換するだけでOK!
でもウインカーライトは(ウインカー球がノーマルでも)配線に整流ダイオードが組み込まれたハーネスを追加する必要があります。
配線図を見つめ合うオッサン×2。
コレは説明書通りで迷う事はありませんでした。
スパゲッティが鬱陶しいケドね。
とりあえずメーターライトの点灯確認。
あれ?4速からニュートラルに入らない?
いや、センタースタンドでリアを浮かせていたのでタイヤが回ってました (;´Д`)
プレスカブと違ってノーマルのカブは停止しないとニュートラルに戻りません。
ここでアクシデント!
ハンドルカバーを閉めようとしたら、スピード計のケーブルを固定する手回しナットが奈落の底へ落ちていきました。
どうしよう?(;´・ω・)
ケーブルを全部抜くか?
ココで砂井さんの出番です!
エアガン用クリーニングロッド~(ドラえ〇ん風)
細身でありながら丈夫でしかも非常にしなやかなそのロッドは、単なる清掃部品の域を遥かに超え最早工芸品と言っても差し支えないでしょう。
時代は1家に1本から1人1本になりつつあるようです。
当然の事ながら時代を先取りする砂井さんは3本持ってますよ。
このロッドを下から「えいえい (`・ω・´)」とつつけば出て来ました。
お帰りなさいナットさん。
今後も同じような事故を未然に防ぐため、マスキングテープで簡易落下防止措置を展開。
猫「面倒だからマスキンはこのままでイイよね?」
諸刃の剣っぽくなってきました。
スピード計測用ワイヤーを繋いで~
はみ出た内臓をえいえいと押し込みます。
ライトホルダー内の中央付近にLEDライトの冷却フィンが来るので配線をドーナツ状にすると良いでしょう。
ライトホルダー内には左側にウインカーブザーが付いています。
カッチカッチ鳴るアレってリレーの音じゃなかったのね。
確かにすっげー音量だしね。
LEDライトの冷却フィンは回転する機構なので90°回してブザーを避けました。
何とか収まりましたよ。
もう2度と開けたくないので封印しますね。
コントローラーはフレーム左側にタイラップで固定。
他の配線に上手く這わせています。
レッグガードを取り付けてもコントローラーに何も当たっていない事を確認。
エンジン始動!
Loビームピカー!
ホワイト光がカッコいいし何より断然明るい。
「古いカブはフィラメントバルブじゃないと」とか言う懐古主義には全く理解を示さない砂井さんです。
そう言えば古いバーレー乗りの黒サーファーさんは
黒「古ければ古いほどカッコいい」
とか脳に障害を負ったコメントをしていました。
Hiビームビカー!
ノーマルバルブでは2個あるフィラメントを切り替えますが、LEDバルブではHiビーム用LEDチップが追加で点灯する仕様なので当然Hiビームの方が光量が増えます。
写真では伝わりませんが、不用意にHiビームにしちゃったら対向車ドライバーの網膜焼きますね、コレ。
Hiビーム状態を知らせるランプとか欲しい。
でもちょっと光軸が上がりました。
構造的な限界いっぱいまで下げて何とか調整出来ましたよ。
恒例のヤツ
比較用にライトの明るさを測ってみました。
このブログではお馴染みの照度計さんの登場です。
Amazonで1900円くらいだったと思いますが、当初の予想の5倍は使用されている優等生なヤツです。
今回の計測は外光に左右されにくいようにセンサーをヘッドに押し付けて行っています。
計測された数値はこのブログ内での比較しか意味を持ちませんので注意。
計測環境が変わると数値が大きく変化するので絶対値として比較は出来ません。
交換前に測っておいた純正バルブ
ノーマルバルブのエンジンアイドル時では11,500 Lux。
計測はヘッド上の1番大きな数値が出る位置で行っていますよ。
あ、ちなみにLoビームのみ計測してます。
Hiビームはほとんど使わないし。
アクセルを拭かすと当然数値は上がって48,400 Lux。
アイドリングから4倍明るくなっても、元のアイドリング時が他車種より数十倍暗いので別に明るくはない。
ここからどれだけ上がるのか?
LEDライト
アイドリング状態で146,200 Lux。
いきなり圧倒的な数値を見せてくれるではないか!
アクセルを拭かすと174,300 Lux
でも肉眼で見る限り明るさは変化していないように見えます。
アイドル時との差が少ないのはライト自体の消費電力が小さいので、アイドル時の発電量で十分になっているかでしょう。
ノーマルバルブより明るいのは当然、アイドルで暗くならないのも嬉しいですね。
(スマホは横にして)
低電圧(アイドル) | 定格電圧 | |
ノーマルバルブ | 11,500 Lux | 48,400 Lux |
LEDバルブ | 146,200 Lux | 174,300 Lux |
メーターライトはそんな極端には明るくはなっていないようです。
元々ノーマル球でも明るかったので問題ありません。
今回ヘッドライト以外をLEDにしたのは明るくする為ではなく、消費電力を減らす為なので十分な効果を発揮しました。
LEDと言えばアイドルでのチラつき
寒いので始動直後の回転が低い時には僅かにチラつきますが、エンジンが温まって1,600rpm以上になればチラつきません。
でもHiビームだと少しチラつきますね。
スペック上の消費電力は
Loビーム時15W
Hiビーム時20W
なので5Wの差でアイドルの発電量ギリギリに収まっているんだと推測。
やっぱ他のライトもLED化して正解でした。
Loビーム。
比較画像を撮っていなかったので判りにくいですが、とにかくスッゲー明るい。
メーターライトもヤバイ。
ニュートラルライトの自己主張が激し過ぎて、下を向かなくてもニュートラルに入ったのが判断出来ます。
唯一ウインカーだけ交換していませんが、常時点灯してないし今回は後回し。
次回に交換する時はダイオードはもう入っているので、T10のLEDバルブとLED対応リレーだけで可能なハズ。
正面からハイビーム。
カメラの自動補正が入っているとはいえ十分な明るさです。
しっかり光軸調整をしてないと対向車がヤバイ。
後日
カブ先輩のプレスカブがあったので明るさ比較してみました。
プレスカブでは上のライトはポジション球のみの点灯で、キャリヤの前に付いてるヤツがヘッドライトになります。
よく見ないと気が付きませんがプレスカブのヘッドライトは既に点灯しています。
明るさを比較すると結果はコメント不要なレベル。
プレスカブのライトは大分ヘタっているハズなので、このまま比べるのはイジメに繋がりかねないくらい可哀想な感じ。
カブ先輩もよくこんな暗いライトで真っ暗な田んぼ道を走れるな。
株「半分は心眼で見てる」
砂「全部肉眼で見て (;´・ω・)」
いやー、結構な金額でしたがコレは交換してヨカッタ~ ( ´∀` )
LEDヘッドライトの数少ない欠点と言えば濃霧や吹雪の時は反射して見にくい事ですが、この辺は濃霧とかほとんど発生しないし、吹雪の日はそもそもバイクに乗らないから実質的な問題は無いと思います。
元々レトロ感の強いリトルカブですが、LEDライトにした事によってオシャレ度が増した気がしますね。
通勤がメインの用途なので明るいヘッドライトは安全安心です。
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