原因はまさかの⊖配線とは・・・
結構前から発生している事象なんですが、XJR1300のエンジン始動がモタつくんですよ。
その日最初に始動する時とかエンジンが完全に冷えた状態だとセル1回で始動出来ません。
しかしセルの2回目以降や温まった状態なら問題なく始動できます。
コレだけ聞くとバッテリーが弱ってるとしか思えないですが、実は既にバッテリーは交換済み。
更にバッテリーを充電しても同じ症状なんで軽く世の中に絶望してたんですよね。
コレはやはりスターターとかリレーの交換になりますか?(;´・ω・)タカイナー
整「アースが原因かも」
砂「予想外のヤツきたね (;´・ω・)」
某1級整備士に事情を説明し、どんな原因が考えられるのか聞いたところ意外な答えが返ってきました。
通常⊖配線はエンジンやフレームを使ったボディアースで接続されていますが、古くなってくると腐食等で抵抗が増えてしまうんだそうです。
勘違いされやすいのが普通のテスターではこの抵抗の増加が分からない事。
微弱な電流で抵抗値を計測するテスターでは銅線1本でも繋がっていたら抵抗値が下がりますが、問題は(セルモーター等の)大電流が流れた時の抵抗値なので計測が難しいんだそうですよ。
ならばアーシングが解決策なのか?

昔から自動車のカスタムで名前だけは知っていたアーシングですが、正直その効果は半信半疑でした。
しかし某1級整備士の理由を聞くと効果に期待出来そう。
アーシングは比較的低価格で試せるのでやってみる価値はあるかと。
見様見真似でアーシング開始

アーシングを追加する前に純正のアース配線を点検してみます。

端子とフレームは両方とも腐食が進んでいますね。
こーゆー状態が増えてアースの抵抗値が上がるんですかね?

紙ヤスリでシュリシュリ~

表面を軽く磨きました。
僅かでも効果がありそうな事は試してみますよ。
ムダになってもリスクにはならないし。
アーシングケーブル

ココからがメインのアーシング作業になります。
ホームセンターで8.0sqの電気配線と圧着端子を購入してきました。
通販で売ってるアーシング用のケーブルだと透明な耐熱被膜で20sqくらい激太な物がありますが、バイクにはオーバースペックじゃね?と思ったのでとりあえずコレで。
完成品で売っているケーブルは長さも固定になってるモノも多いし。
更にアーシングには耐熱チューブを使用するのも定番ですが、今回はエンジンヘッドみたいな高熱部には配線しないので普通のアース線を利用しました。

カッターで被膜を切断します。

電工作業用の圧着工具を用意しました。
ドローンで使っていたヤツが行方不明になっていたので仕方なく新規購入 (;´・ω・)
新しいヤツを購入したら無くしてた圧着工具が出てきたのは見事なくらいマーフィーの法則事案。

コイツでぎゅーっと圧着します。

圧着だけだと不安なのでハンダでも付けたくなるんですが、ハンダを付けると逆に抵抗が増えて更に剝がれやすくなるんだそうですよ。
「圧着」が一番信頼性が高い接続方法らしい。
エンジンの純正アースポイントを強化

エンジンに施すアーシング候補場所は複数ありますが、まずは純正アースポイントの補完。
性能低下している(と思われる)アースに補強する形でアーシングケーブルを追加します。

ココも端子部が少し腐食していたので磨きます。

アース個所からバッテリーまで配線を這わせて長さを決めます。

ケーブルカッターでアーシングケーブルを切断し、端子を圧着。
切断にはスポーツ自転車の整備で使用していたシマノPRO製のケーブルカッターを使用しました。
既に持っていたモノを流用しただけですが、切断能力はこの8.0sqのケーブルが限界ですね。

純正アースも磨きました。

純正アースと追加したアーシングケーブルを共締めします。

・・・(* ̄- ̄)・・・
追加分のアーシングケーブルは端子部分が剥き出し状態ですが、有効性が確認されたら絶縁被膜でも付けようかしら?

アーシングケーブルの反対側をバッテリーの近くまで這わせてきました。
コイツをバッテリーの⊖端子に共締めすれば1本完了します。

しかしバッテリーの⊖端子には既に沢山の配線がされています。
これでもデイトナのD-UNITを導入しているので大分減ってはいるんですが、今からココにアーシングケーブルを数本追加するのは見た目も作業性も良くないですね・・・
⊖ターミナルを追加

銅製のアース用ターミナルを加工して使用する事にします。
最初は銅板のステーだけ買って加工しようと思いましたが、あまり種類が無かったのでコの字ターミナルのモノを選択。

各ネジの締め込み量が違ったり、1本ネジが無かったりするのは中華製なのでご愛敬。

ちょっと気になったのは曲げ加工のRの緩さ。
上のネジの方は接続される端子との接触面積が減るし、下の方もバッテリー端子との接触面積が減っちゃいます。

なので色々ブッ叩いて角度を付け、接触部分の面積を増やしました。

現物合わせでテキトーに加工した割に結構イイ感じ。
アナログな処理が好き ( ´∀` )

次いで不要部分を切断加工。
片側の台座だけ使用します。
上手くすれば他車種のターミナルに使えるか?とも思いましたが、そんな予定はありませんでした。

ちなみにこの中華製のアースターミナルは「銅製」と書いてありましたが、切断面も銀色なのでスズの配合量が多い銅合金ですね。
成分はハンダに近い感じですか?

ちょっと長いか?と思ったので更に切断。
このターミナルに既存の各⊖配線とアーシングケーブルを集約します。
今後バッテリーから⊖端子を外す場合もターミナルを1ヵ所外すだけになって整備性もアップ、なハズ。
バッテリー配線

早速バッテリーの⊖端子に付いている配線を外します。
既存のアース端子もイイ感じの腐食具合ですね。

コイツも#800くらいの紙ヤスリで表面の腐食部分をショリショリ~

表面を磨きました。
コレだけでもアース改善に多少の効果はありますか?

バッテリーから⊖配線が外れている間にテックメイトのオプティメイト4クアッドプログラムで充電をしときます。
バッテリー単体状態だと車載状態で充電するより回復効果の高いモードが機能するから試したんですが、バッテリーの状態が良好だったので回復充電モードにはなりませんでした。

充電も30分で終わったのでターミナルにアース配線を集約しました。
特に深い意味はありませんがアーシング端子、O字端子、U字端子をそれぞれ分類して接続しています。
あ、アーシングをもう1ヵ所しないと (;´・ω・)
発電機へのアーシング

オルタネーター(発電機)にもアーシングします。
ココもアーシングの定番と呼ばれる場所なんだそうです。

あれ?オルタネーターのボルト穴にはGNDの導通がありませんね。
表面の塗装を落とさないと絶縁状態です。
安いヤツでもマルチメーターを持っておくと便利です。

紙ヤスリで表面の塗装を削りました。

再度導通を確認・・・OKですね。
・・・(* ̄- ̄)・・・
ココって故意に絶縁してるワケじゃないよね?(;´・ω・)

早速アーシングケーブルを接続しました。
今回アーシングはこの2ヵ所だけにしておきます。

全ての⊖配線が接続されました。
今後バッテリー交換や単体充電の際にはバッテリーの⊖側だけ外せばOKになりました。
各⊖配線がバラけないので地味に整備性も向上してます。
アーシングの効果は?
動画で見れば一目瞭然。セルモーターの圧倒的な力強さが違います。
その日の最初の始動がセル1回でかかるとか、マジで何ヵ月ぶりの事でしょう ( ;∀;)
アーシングの効果が出たのか純正⊖端子を磨いたのが効いたのかは不明ですが、間違いなくエンジン始動は快調になったので今回は成功ですよね?
その後も数日に渡って冷間始動試験を繰り返しましたが全て1発始動!
気温0℃の日でも全く問題ありませんでした。
スターターモーターにもアーシングしようかな?とも思っていたんですが不要な感じです。
コイツは完全に復活しましたね ( ´∀` )
(2027.1.4追記)
スターターモーターにアーシングを追加したら不具合発生

今回のアーシング結果が良かったので調子に乗ってスターターモーターの⊖配線にもアーシングを追加したところ、リレーの「パチッ!」という音がするだけでセルが回りません。
えっ?何いまの?
イヤな予感するんですが (;´・ω・)

セルモーターから出ている⊖配線が何処にいっているの分かりません。
配線の下流に何かあるのかもしれませんが今のところ原因は不明。
XJR1300の場合はスターターモーターから直接バッテリーに繋ぐとダメみたいですね。
(2027.1.18更に追記)
「よも爺」様からスターターから出ているこの配線は⊕であると、自衛隊が災害派遣に出てくる天変地異に匹敵するレベルの重大コメントを頂きました。
オルタネーター、スターター共にマイナスはボディーアース、配線は⊕なんだそうです。
⊕と⊖を間違えるとか初歩的かつ大変危険な過ちなので注意しましょう。
でも直前にテスターで測るとバッテリーの⊖と導通があったので当然⊖なんだと思い込んでいました。
電気ってよく分からんわ~。
壊れなくてヨカッタわ~ (;´・ω・)
突然のコメントで申し訳ございません。スターターモーターもオルタネーターと同様にボディアースです。その配線はプラス線なので注意してください、スターターリレーのヒューズが切れているかと思われます。アーシングには11番のボルトに接続でよかったと思います。
余計なお世話と思いましたが、お聞き流し頂けましたら幸いです。
よも爺様、コメントありがとうございます。
スターターモーターはボディーアースで配線は⊕・・・(;´・ω・)
聞いた事があったのに完全に失念しておりました。
⊕と⊖を間違えるなんて初歩的なミスでお恥ずかしい限りです。
セルを作動させたのが極めて短時間だったからかヒューズは無事で、車体にもトラブルは出ておりません。
試しにとスターターモーターのケース部に正しく3本目のアーシングを追加した所、スターターの作動は全く変わりませんでした。
この車体には2本のアーシングで十分だったようです。
不要な作業を間違った手順で実施するとか、もう穴があったらジャイアントストロングエントリーで飛び込みたい気持ちです。
この様な的確なアドバイスを頂けると大変参考になり助かります。
御心配をおかけして申し訳ありません。
ありがとうございました。