XJR1300のドライブスプロケットを18Tに変更

先日XJR1300のチェーンテンションの調整をした時、チェーンが片伸びしているのを発見。
とりあえず中間値で調整して誤魔化したんですが、必要な工具の入手とニャンコ大先生のスケジュールから今になってやっとチェーン交換出来るワケです。
現状の把握

チェーンを交換するなら前後のスプロケットも同時に交換するべき、なる暗黙ルールがバイク業界にはあるらしい。
とりあえず前のドライブスプロケットをじっくり観察します ( ᯣωᯣ )ジーーーッ
うん、ちょっと摩耗してますな (;´・ω・)

後ろのドリブンスプロケットは純正品なのかスチール製。
( ᯣωᯣ )ジーーーッっと観察するも大して摩耗していないように見えます。
単純に考えるとドライブスプロケットの約2倍の歯数なので、摩耗も1/2だと思われ。
早速準備した品

国内メーカー製のチェーンではDID(大同工業)やRK(高砂チェーン)、EK(江沼チェーン製作所)が有名ですが、今回はDID(大同工業)製をチョイス。
理由は同社製のチェーンカッターが買いやすかったから。
DID製のチェーンカッターは価格と性能のバランスが良いそうです。
相変わらず激安な中華製カッターもあるんですが、大型バイクが走行中にチェーンが破断したらあの世まで飛んでいく自信があるので、工具も信頼性重視の選択をしています。
スプロケットは摩耗を確認したドライブスプロケットだけ交換する事にしました。

必要なチェーンカッターは同社製の「かし丸君#50」
かし丸君#50は520、525、50(530)、532サイズのカット&カシメ専用ツールです。

ドライブスプロケットは少し摩耗していたので交換する事にしたんですが、純正は見つけられなかったのでSUNSTAR製にしました。
更に今回はXJR1300の燃費改善を見込んでドライブスプロケットを標準の17Tから18Tに変更しています。
先人様のブログを拝見したところ、XJR1300ではドライブスプロケットを18Tにすると標準の110リンクのチェーンでは長さが足りないらしいので、今回は112リンクと1コマ分長いチェーンを用意しています。
YAMAHA製バイクでは珍しくないらしいですが、XJR1300では36mmというデカいナットでドライブスプロケットが固定されています。
一般的なサイズではないのでTONEのソケットレンチを別に用意しました。
デカいので1/2(12.7mm)ドライブです。
いつもの猫ガレージへワープ

作業自体は複雑ではありませんが、ここは経験者を頼っていつものニャンコ大先生ガレージへやってまいりました。
さっそく始めますか。

スプロケット部のカバーを外したらフツーはドライブスプロケットさんがコンニチワーするモンですが、YAMAHAのXJR1300では何やら見慣れぬステー?が付いています。
このステーにスピードセンサーが付いているのでコネクターを外します。

猫先生は最近電動インパクトを買ったらしい。
いままで人力で回していたのがバカバカしい、などとおっしゃっておりました。

このスピードセンサーはマグネット式ですか?

ステーを外すにはクラッチレリーズも外さねばならないのです。
頻繁に行う作業ではありませんが、間違いなく整備性は低い (;´・ω・)
コレってこのバイクだけ?
それともYAMAHAの思想?

更に更にシフトレバーも外す必要があります。
ちょっとメンドくね?(;´・ω・)

シフトのリンク部には打痕が付けてあるので角度を間違える事は無いと思われます。
YAMAHAのせめてもの善意だと思われます。

ここまで外したらやっとステーを外す事が出来ました。

・・・(* ̄- ̄)・・・
マジ汚くね?(;´・ω・)
チェーン汚れだけでなく、実はクラッチロッドのシールから僅かにオイルが漏れているのも原因だと思われます。
今回は掃除だけしてシールからのオイル漏れは見なかった事に。
大人の事情ってヤツですよ。

そしてドライブスプロケットさんとの初めてのご対面となりました。
噂のクッソデカい36mmナットで豪快に固定されています。

ナットには緩み止めの為に折り曲げられた金属プレートが付いているので、折ってある部分を元に戻します。
砂「コレってなんて名前だったかな?」
猫「ロックワッシャーです」

猫先生にリアブレーキを踏んでもらったら準備完了。
地元仲間のごりらっくまさんから譲って貰った、伸縮タイプのクッソ長いブレーカーバーで「エイドリアーン!ヽ(`Д´#)ノ」と叫びながら緩めます。
スカッ!!!
まぁトルクは85N・m程度なので大した力は不要でした。

本来はこのナットも緩み止めも新品に交換するべきなんでしょうが、財政事情から再利用する事に大決定。
自己責任でお願いします。

リアアクスルシャフトのトルクは150N・mなので、コッチの方が遥かに固い。
それでもクッソ長いブレーカーバーの敵ではありません。
コレなら最近巷をお騒がせさせているツキノワグマ程度なら戦えるんじゃね?←(ヾノ・ω・`)ムリムリ

チェーンテンショナーを短くし、リアタイヤを後ろからゲシゲシ蹴ると車軸部分が前に移動します。
つまり一番チェーンが緩んだ状態です。

ホラこう、だらーんとね。
古いチェーンの切断

猫「コッチの方が早い」
とチェーンを切断するのに、まるで専用工具の存在義をドブ川に捨てるような行為を始める猫先生。
もはや彼の暴走を止められる人間は存在しない。

でもやっぱ使おう。
専用工具のスキルを磨くためにも敢えて使います。
コネクティングピンを抜くためにポンチの様な形状部分を当てます。

チェーンのピンを抜いています。
このチェーンカッターの詳しい使い方を後日記事にしたいと思います。

ピンが抜けたらズルズルと引き出します。
このチェーンの有効的な再利用方法って無いですか?
昭和のスケ番さんならギリ使えますか?
・・・(* ̄- ̄)・・・
首に巻いてスイーツを食べるコスプレしか思いつかない (;´・ω・)

ついでにスプロケを比較してみます。
右の純正ドライブスプロケットは肉抜きがしてあってカッコいい。
左の社外品は肉抜き無くて野暮ったい
・・・(* ̄- ̄)・・・
フツー逆じゃね?

ギアの下方を揃えて重ねてみます。
結構径が違いますね。
ドライブスプロケットの取付け

コレは必要なのか分かりませんが、ギア部分にグリスを塗布。

18Tスプロケットと緩み止めのロックワッシャーをハメます。

ロックワッシャーは交換推奨。
パーツナンバーは90215-30233です。
(2025.9.6追記)

90215-30233は廃盤になっていて、90215-26241が代替品となっています。

ナットを付けて締める際、このロックワッシャーがギザギザから外れないか注意深く観察しながら回しましょう。
ギザギザから外れた状態で締め込んでしまうとシャフトに正常なトルクが掛からず、回り止め効果もありません。
ガタが無い程度まで仮締めしたら、とりあえずこのまま放置します。

なぜチェーンの色をゴールドにしたのか?
530-112リンクは当時コレしか在庫が無かったから。

チューンを抜いた時とは逆に、ギアを利用して通していきます。

ドライブスプロケットを通過して折り返し。

また後輪まで戻ってきました。

ドリブンスプロケットを利用してチェーンの接合部を固定しました。

カシメ式リンクプレートです。
クリップ式もありますが、大馬力のある大型バイクではカシメ式が推奨されています。
ピンやXシールに付属しているグリスをタップリ塗って準備完了。

チェーンの分離面にXシールを付けたリンクプレーを挿入。

表面のピンにもXシールを忘れず取付けます。

ココでまたかし丸君にご登場願いました。
外側の金属プレートを圧入し、ピンをカシメて完了。

チェーンを接続できたらドライブスプロケットを85N・mで締め付けます。

緩み止めのロックワッシャーをナット側に折り曲げます。

ステーとスピードセンサー、クラッチレリーズ、シフトリンクを復旧。
クラッチレリーズのボルトは12N・mです。

リアアクスルシャフトナットは150N・mは、このバイクで使用するトルク値としては最大でないかと。
自動車用の鈍器のようなトルクレンチを使用しました。

アジャスタブルボルトのロックナットを16N・mで締めたら完了です。

最後にもう一度張り具合をチェックしたら作業完了です。
少し走行した後にも点検しましょぅ。
って、?(。´・ω・)アレ?
また張る場所と緩い場所があるんですが?
コレって某1級整備士が言ってたように、もしかしてハブダンパーが原因なんじゃ?(;´・ω・)

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