インナーパイプ変更には必須作業

YAMAHA純正グリップウォーマーはインナーパイプ一体型。
なので社外インナーパイプに変更する場合はグリップウォーマーごと交換する必要があると思われます。
以前の検証で純正インナーΦ37よりActive製Φ32インナーがステキな操作感だったので、インナーパイプの交換は決定事項。
ならグリップヒーターの交換も必須になるワケですよ。

数あるグリップヒーターから選択したのはENDURANCE製のHGシリーズ。
エンデュランスには3種類のグリップヒーターがありますが、このHGシリーズは電圧計付き別体型スイッチタイプなのです。
この「電圧計」付き、というワードが選択する際の大きなポイントになりました。

グリップ長は115mm、120mm、125mm、130mm(1インチのみ)の4種類ありますが、XJR1300は120mmになります。

ENDURANCEのグリップヒーターは基本接着剤を使用せず、インナーパイプにアルミテープを張って固定する仕様。
接着剤を使用する際は耐熱性のあるタイプを推奨しています。
今回はまだインナーパイプを変更する可能性もあるので、アルミテープを張るスタイルで固定する事にしました。

実際に触るまで少し心配でしたが、グリップの摩擦は高くて滑りにくいタイプで安心。

YAMAHA純正グリップでは愛用しているレザーグローブだと滑るんですよ。
シリコンスプレーでも塗布してあんのかよ?ってレベル。
必要以上に握力を使うので疲れるんです。
スロットル側だと更にドイヒーなワケです (;´・ω・)

ケーブル類全景。
グリップ×2、スイッチ、ヒューズ付き電源ケーブルの4部構成ですね。
(。´・ω・)ん?

電源ケーブルは予めギボシが付いていますが、何をどう考えても長さが足りません。
「少し」とか「ちょっと」とかいう形容詞を笑いながら置き去りにしても足りないくらい、そりゃもう圧倒的に全然足りません (;´・ω・)
近くのホームセンターで同じような径のケーブルを買ってきて、電源ケーブルを延長する必要がありました。
作動点検

グリップヒーターは予備に保管してある12Vバッテリーに繋いで作動点検をしました。
車体に組み込んでから初期不良等が発覚する、という様な精神衛生上極めて害悪な事態が発生すると砂井さんのMPが激減するので、事前の作動点検は必須だと思います。
写真のテスターの他、車載の電圧計と比較すると、ENDURANCE製グリップヒーターの電圧計は0.1V程度低く表示している感じですが実用に問題はありません。。

グリップヒーターの内側は左右とも固い樹脂?製でした。
ゴムじゃないのね (;´・ω・)
純正グリップウォーマーの取外し

再利用するために破壊するのは避けたかった左グリップですが、接着してある割に渾身の力で回したら「ぐりっ」っと回りました。
よかった~ ( ´∀` )
接着剤をほんの僅かだけ塗ったのが正解でしたね。
もちろん通常の使用では動かない程度には固定されていました。

右スロットルはもちろん、コントローラーもサクッと取外します。

YAMAHA純正グリップウォーマーはヘッドライトリレーから電源を取る仕様。
今回は最悪元に戻す可能性もあるので電源の分岐はそのまま残す事にしました。
グリップウォーマーを他車に移植するとしても、この分岐部分は無くても大丈夫です。

一番面倒だったのはタンク下の配線ですか?
でもやはり2人居ると楽ですね。

YAMAHA純正グリップウォーマー配線を取外し、ENDURANCE製グリップヒーターの配線を引き直し。
ついでに他の配線も再整理しました。
D-UNITがあると電子デバイスの追加が楽ですね。
最初は増設予定が無いと思っても、初期に導入すべきアイテムだと思います。
あ、面倒でも何の配線なのかタグを付けておくと跡から幸せになれますよ。
次に作業する時には間違いなく覚えていないので (;´・ω・)

全ての配線が終わって最終動作チェック。
グリップヒーターは問題なく動きました。
本来はバッテリーの過放電を防止する機能である”REGULITE設定”だけ、初期値11.4Vから13.0V(最大値)に変更しました。
発電量に余裕のある大型バイクでは、アイドルでグリップヒーターを最大作動させてもオルタネーター電圧は14.5~14.8Vくらいで、バッテリー電圧を下回る事はありません。
ホントは14.2Vくらいに設定したかったんですが、13.0Vが最大値だったので妥協。
この機能が働くという事はオルタネーターが故障したと判断出来ます。
グリップヒーターとしての性能評価は冬季までお預けです。

一応ENDURANCE製のHGシリーズの設定方法も載せておきます。

写真を撮るのを忘れましたが、インナーパイプにグリップヒーターが入るギリギリまでアルミテープを張って固定しています。
取付け時はパーツクリーナーを吹いてギリ入るレベルにしてあり、抜ける気配はありません。
ってか抜くときヤバそうね (;´・ω・)

肝心の操作感もデイトナ製グリップ使用時と大差なく、軽快なスロットル操作とグローブに張り付く摩擦感が良い感じ。
・・・(* ̄- ̄)・・・
改めて考えるとYAMAHA純正グリップのツルツル感、ヤバイですね。
インナーパイプとスロットルワイヤーの相性も最悪でした (;´・ω・)
とにかく、コレでXJR1300のΦ32仕様は完成です。
(2025.9.22追記)
寒くなってきたので使用感でもレポート

まずは消費電力から。
エンジンアイドル時のオルタネーター電圧は14.5Vです。
グリップヒーターを最大にすると14.3Vと、負荷は掛かっていますがバッテリー電圧を下回る事はありませんでした。
大型バイクだとオルタネーターに余裕があって安心です。

何か左右のグリップで温度差があるよーな?と思ったので走行後に温度測定。
右グリップ側が約3℃低いですが、まぁ使用には問題無い感じです。

またYAMAHA純正グリップウォーマーと比較すると電源ON直後の温度上昇が遅いですね。
なのでスタートアシスト機能を利用し、グリップヒーターの電源が入ったら5分間だけ最大加熱。その後レベル3になるよう設定しました。

更に最大温度もYAMAHA純正は熱くて握るのが辛くなる程でしたが、このENDURANCE製のはそこまで熱くはなりません。
温度が低いとレベル3以下くらいの設定が無意味になると思い、最大出力設定を標準が
レベル5:パワー100(最大値)
レベル4:パワー80
レベル3:パワー60
レベル2:パワー40
レベル1:パワー20(最小値)
となっているところ
レベル5:パワー100(最大値)
レベル4:パワーxx
レベル3:パワーxx
レベル2:パワーxx
レベル1:パワー40(最小値)
とレベル1を20→40に変更しました。
この設定を行うと間のレベルは自動で均等割りされたパワーになります。
単純なグリップヒーター性能としてはYAMAHA純正グリップウォーマーの方が上だと思いますが、電圧計の有無やインナーパイプの変更可能等、汎用性はENDURANCE製の方が勝ります。
用途に応じて選択すると良いと思いますね。
コメントする