HONDAカブ90の中古エンジンです
知人のニャンコ大先生宅にはHONDAモンキーと中華モンキーが沢山あります。
フレームなんて5個もありますのに稼働するバイクは1台も無いという、モッタイないお化けに呪われる状態。
エンジンも含めた各種パーツが無造作に放置されたこの状況に、ニャンコ大先生の壊れた人間性が垣間見えます。
猫「あれ?あのパーツどこいった?」
砂「まず整理整頓しよう、話はそれからだ(* ̄- ̄)」
なんかエンジンも色んな場所に転がっていいます。
パっと見ただけでも6vの50cc×1、12vの50cc×2、90cc×1、中華50cc×1、中華125cc×2機が確認出来ます。
ココからでは確認出来ない奥地には、更に無数の野良エンジンが転がっている可能性も否定出来ません。
悪「1個くらいパクっても分からないんじゃね?」と砂井さんの中の悪魔が囁きます。
天「感謝の心があれば大丈夫だよ」と砂井さんの中の天使も諦めムードで囁きます。
コレはリーファン製かな?
125ccの中華エンジン2機は新品です。
彼は一体ドコへ行こうとしているのか?
と言うワケでニャンコ大先生がコイツ↑に載せる予定だった中古の90ccエンジンを横取りする事にします。
砂「この90エンジン下さい」
猫「イイよ」
砂「はっ?(;゚Д゚)」
猫「えっ?(;゚Д゚)」
イイんかい (;´・ω・)イッテミルモンダナ
何故90エンジンに換装するのかって?
ソコにエンジンがあったからさ。
そんな高度なやり取りで入手に至ったHONDA純正カブ90用エンジン。
3速セル付きのドノーマルです。
ちょっとばっちいな (;´・ω・)
なんでもオクで作動未確認の怪しいヤツを落札したモノらしい。
猫「多分動くよ」
とか根拠の無い意味不明な発言をしていました。
エンジン換装開始
早速エンジンスワップ作業を開始します。
このリトルカブに取り付けられているのは武川キャブはPB16。
16φは90純正キャブと同サイズなので流用出来るし、何故かカブ90用マフラーは以前交換してみたけどイマイチだった奴がソコに転がっているので、今回はエンジンだけ載せ替えればイケるハズ。
載せ替え作業最大の難関は電気コネクターですか?
フレーム側もエンジン側もノーマル状態から手を加えず、コネクターの間に配線を入れ替えた自作変換アダプターを追加して対応する事に満場一致(2名)で決定。
砂井さんはこの手の作業(電気系)が苦手なのでニャンコ大先生に一任です。
エンジンもフレームも型は違えどHONDA純正なので、お互いの配線の色を合わせる様に組み換えただけでOKでした。
砂井さんはエンジンの取外しを開始。
キャブとマフラーは
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
とか言っている間に一瞬で外し終わり。
リトルカブはステップを緩めないとスプロケカバーが外せませんが、今回はエンジンスワップ時の取っ手代わりにするのでカバーを外したら再度ステップを取り付けます。
キックとチェンジペダルも角度を写メ撮って外します。
コネクターも外します。
さっきも言いましたがアダプターの追加のみで加工は一切無し。
リアブレーキのスプリングも忘れずに。
え?当然忘れましたが、何か?(;´・ω・)
スプロケごとチェーンを外したらフレームと繋がっている部分は全て分離完了。
カブのエンジンは2ヵ所のボルトで固定されています。
後方マウントのボルトを先に外します。
あ、ちなみに締め付けトルクは前方が34N・m、後方が29N・mになりますよ。
エイドリアーン!!ヽ(`Д´#)ノ
↑
エンジン外し中
今ココに居る全員(2名)は腰に爆弾を抱えたポンコツです。
あの痛恨の魔女の一撃を繊細な腰に食らう訳にはいかないので、エンジンを下した瞬間の写真を撮る事は断念。
フツーに自殺行為に等しい愚かな行動です。
事後の写真でご勘弁下さい。
ココで仮止めしてあったステップと温度センサーを90エンジンに移植しました。
作業のためエンジンを逆さにしていますが、上部のドレンからオイルが出てくるので注意。
ステップは後でまた外すので仮止めでOKです。
カブのセンタースタンドはフレーム側に付いているので作業が楽ですわ~。
モンキーはエンジンに付いています。
90エンジン搭載
例によって搭載時の写真はありませんが、コチラが搭載後になります。
料理番組と同じです。
見た目はちょっとボロくなりました。
本日最も重要なパーツなハズなのに自分で作業していなかったのであまり良い写真が無い変換ケーブル。
フレーム側もエンジン側もカプラーはそのまま使用するため、コネクター間に先ほど自作した変換アダプターを割り込ませます。
アダプターを外せば即座にノーマル状態に戻せるのが最大の利点なのです。
カブ90用マフラーは前回後輩から貰ったヤツがニャンコ大先生宅に放置されています。
この純正マフラーを付けている時に重大な事に気が付きました。
90エンジンは当然50ccよりストロークが長くなっています。
ロングストロークの分シリンダーも長いので、50cc用のマフラー固定ステーでは位置が合わない事が発覚したのです。
なのでギュイーンとボルト穴を拡大加工。
後方へ横長にします。
後方へ5mmくらい拡大しました。
ギリギリでは突っ張る恐れがあるので1~2mmは余裕を持たせましたよ。
試運転
さて、大体組み上がったので試運転です。
猫「実はこれ中古で買った始動未確認エンジンなので不安」
砂「今それを言う?(;´・ω・)」
セル「ぷるるるるるる」
キック「かしゃんかしゃん」
エンジン「・・・・・・」
エンジンから反応が無い。
ただのガラクタの様だ。
周囲に広がる嫌な雰囲気 (;´・ω・)
色々確認するとプラグから火花は散ってるし、燃料が来てないのかしら?
よくよく点検するとキャブのインテークマニホールドが仮止めのままでした。
ここから空気を吸っちゃうので燃料が吸えなかったのね。
当然ココはニャンコ大先生の作業です。
猫「オレは仮止めしかしないんだよ」などと意味不明な発言をしていました。
改めて再始動
キックをガシャン、ぷるるるるるる
一発で始動しました。
アイドルの回転数だけ調整して安定。
とりあえずミッションも動いてタイヤは回ります。
突貫工事でスワップされたカブ90エンジン。
やはり見た目はそこそこボロい (;´・ω・)
スチール製のシリンダーには85㎤と刻印されています。
「89.8㎤くらいにしとけや」とか別に思ってません (#´∀`)
とりあえず試走します。
当然ミッションは3速。
ドライブ16T、ドリブン39Tでタイヤは14インチ。
キャブは武川PB16とノーマルと同じ径です。
走り出しはトットットットッと歯切りの良い排気音でトコトコ走ります。
砂井さんのエンジンはノーマル50ccを75ccにボアアップしているのでボアφ48×ストローク41.4mmのかなりショートストロークになっています。
対して90エンジンの実排気量は85ccなので実質10ccしか違いませんが、ボアφ47×ストローク49.5mmのロングストローク設計。
排気量が大きいので全回転域でトルク感が強くなっているのは当然ですが、排気量の数値よりパワーが増大していると感じるのはヘッドの吸排気バルブが大きいのも要因でしょう。
でもミッションはイマイチ。
4速のリトルカブと比較して1速はハイギアードでもっさり、逆に3速はローギアで最高速が頭打ちな感じ。
更にクラッチが盛大に滑ってます。
75ccにボアアップした砂井リトルカブは、ハイカム&ショートストロークで「回転数で絞り出してます感」の強くて何かせわしない。
特にハイカムのカカカカカって音が好きになれないんですよ。
対してエンジン音が静かで余裕のある90エンジンはジェントルですね。
90エンジンは荒々しいって聞いていましたが、少なくとも砂井リトルカブより上品です。
クラッチ交換と4速化をしないと現状より性能ダウンしそうですが、したら90エンジンの方が大人の走りが期待出来そうです。
とりあえずクラッチ交換をしないとヤバイので、次の日には75cc(改)エンジンに戻しました。
また続く。
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