バルブスプリングの交換でタペット音が軽減出来るか?

75ccボアアップ+ハイカムのリトルカブ

砂井さんの愛車1999年式リトルカブA-C50。

キタコ75ccボアアップキット+武川PB16キャブで絶賛爆走中。

幹線道路の走行でも車の流れに乗れるので安全性も向上しました。


でも以前試したキタコのハイカムは個人的にNG。

パワーバンドが高速側に変移し最高回転数も上がるんですが、如何せんタペット音が煩くて。

盛大に「カチカチカチチチチチチチ!」と鳴り響くその音量は精神に悪影響を及ぼし、またすれ違う人が振り返るレベルで正直言ってマジ恥ずかしい (;´・ω・)

ハイカム入れたら盛大にタペット音が鳴るんですケド?


カムはノーマルに戻したのでボアアップしても最高回転数は7,400rpmとノーマルと同じ。

75cc化によってトルクアップした分、スプロケットを14→16Tに交換し最高速は伸びています。

でも向かい風では55km/hしか出ないので大きな国道とかはキツい (;´・ω・)


なのでアヤシイバーツを試してみます

キタコのライトバルブスプリングです。

「しなやかなスプリングが低フリクションになって0.2psアップ」とか怪しさ抜群。

でも1,000円程度のモノなので外れてもダメージが少ない。
ココは一発試してみますよ。


いつものニャンコ大先生ファクトリーへGO!

ニャンコ大先生ファクトリーにはリーファン製110ccと125ccの新品横型エンジンが転がっていました。

今度1機パクろう ( ´∀` )


ニャンコ大先生は自身のハイエースのタイヤ交換をしているのでその間に準備をしておきます。


マフラーとキャブレターを外してヘッドを外せる状態まで約15分。

カブのメンテレベルは当初の「スライム」から「てつのさそり」程度に上がっています。


ヘッドの分解は他の記事でやっているので今回は割愛です。

リトルカブ50にキタコ75ccライトボアアップKITを入れる


前回分解してから1,500km程度の走行なので固着も無くスムーズにヘッドが外れました。


・・・(* ̄- ̄)・・・

何かピストンの頭が粉噴いた感じになってる?

コレは大丈夫ですか?

猫「プラグの番手を上げてみよう」


エンジンヘッドの整備

今回はヘッドの作業だけに集中します。

タペットアジャストスクリューを緩めてノーマルカムを抜きます。


ロッカーアームシャフトを抜くとロッカーアームが外れます。

シャフトは下に向けてヘッドをコンコン叩けばスルッっと抜けるはず。


外したロッカーアーム。

カブのロッカーアームはIN側とEX側とも同じ物です。


コレが今回の主役バルブスプリングさんです。

4stエンジンの要であるバルブを閉める役目を果たしています。

カムシャフトがロッカーアームを介してバルブのお尻を押す事によってバルブが開閉する構造。


この時必要になるコの字の専用工具がバルブコンプレッサー

バルブを上下から圧してスプリングを取り外す工具です。

Amazonで売ってる激安工具ですが使用頻度からコレで十分。

中には歪んでいる物もあるらしいですが自分で修正すればOKですよ。


位置がズレないように注意しながら締め付けていきます。

この時スプリングを必要以上に圧するとスプリングテンションが弱くなっちゃうので注意。


バルブスプリングは蓋状のリテーナーを介してバルブステムにバルブコッターで取り付けられています。

バルブコンプレッサーでリテーナーを圧するとバルブコッターが外れてスプリングとバルブステムが分離します。

バルブコッターはピンセット等で抜いても良いですが、逆さにすればポロッと出てきますよ。


分解したバルブ1式。

あ、バルブコッターが写ってない (;´・ω・)


コレがバルブコッター。

2分割構造になっています。


バルブコッターはバルブのお尻(ステム部)の溝にハマる構造。


溝にハマったバルブコッターはテーバー状になっていてリテーナーを固定する役目をします。


スプリング交換

やっとキタコスプリングの出番です。

ちょっと触った感じは純正スプリングより柔らかくて自由長は長いですね。


組み込む前に各部のカーボンを落としておきます。

ごりごり~ ( ´∀` )


バルブシートに優しく差し込んで~


スプリングを入れて~


リテーナーをスプリングに被せたら準備完了。


もう一度バルブコンプレッサーの出番です。

当然分解より組み込みの方が少し難易度が上がりますよ。


このバルブコッターをはめるのがね、ちょっとね、なかなかね (;´・ω・)

ニャンコ大先生!
ピンセットが磁化しててバルブコッターがくっ付くんですケド?


イケる?

このままズレないように注意しながらバルブコンプレッサーを緩めます。


なんとかハマったバルブコッターを真上から。

腕が3本欲しくなる作業なので2人居ると楽ですね。


もう一方のバルブも同じように取り付け。

カブはIN側とEX側とも同一のスプリングです。


スプリング交換が終わったヘッド。

あとは簡単ですね。


ロッカーアームを戻します。

挿入するシャフトはネジが切ってある方が手前側。


そして前回タペット音が煩すぎて諦めたハイカムを取り付けます。

ハイカム自体の有効性は確認済みなので後は音の問題のみ。

頼みますよ?


ヘッドもサクッと戻します。

この辺はもう慣れたモンです。


タペット調整ですが、基準は0.05mmのところを今回は0.03mmと狭く調整。

少しでもタペット音を小さくしたいので苦肉の策です。


作業終了。

忘れてる事は無いですね?


エンジン始動!

プルプルプルルルル~ン。


アイドリングでは問題なし。

ちょっと試走してきます。


結論から言えばやはりタペット音は鳴ります。

でも音は大分小さくなりました。

スプリングの効果は正直あまり期待していませんでしたが、体感で半分くらいの音量に下がった気がします。

コレくらいなら何とか我慢出来るレベルですね?


肝心のハイカムですが、パワーバンドは高速側にシフトして実用域は5,500~9,000rpmくらい。

回転数自体は10,000rpm以上回りますが、マフラーがノーマルなので9,000rpmより上はただ回るだけって感じです。

ノーマルカムでは向かい風が強いと55km/hくらいしか出なかったですが、ハイカムでは明らかにパワーが上がって同じ状況でも法定速度を優に超えて巡行出来るようになりました。

懸念していたタペット音は気にすると正直ちょっと気になりますが、以前より格段に小さい音量に下がっています。

周囲に人の注意を引くレベルから大分低下したのでココは及第点としますよ。

後はマフラーか (* ̄- ̄)

コメント欄

コメントする

あなたのメールアドレスが公開される事はありません。 頂いたコメントは砂井さんの認証後に公開されます。 ※マークは必須項目です。


*